TGC 2010.06.21

ゾンビゲドン Zombiegeddon
(プレイ時間 40分)
Zombiegeddon.jpgトワイライトクリエーションから2009年に出版されたクニツィアのゾンビをテーマとしたゲームです。クニツィアは他にも「ののの脳みそくれ」や「グレイブディガー」などホラー系のゲームを同社から出しています。このゾンビゲドンはテーマの印象とは異なりしっかりとしたほぼ完全情報ゲームで、翌年に原始の生活としてアミーゴからリメイクされています。

ゲームは前半と後半に分かれ、それぞれすべてのマスにタイルを置いた状態で始めます。手番は2行動。4つある自分の駒を1マス動かしてタイルを獲得していきます。タイルの上に駒を置いた時に獲得するのではなく、タイルから駒が動く時に獲得します。同じタイルには2つ以上の駒がいることはできないので、どうしてこういうルールなのだろうと思ったのですが、タイルがないマスには駒を進めることができず、また2行動の途中ならば他のプレイヤーの駒がいるタイルに自分の駒を進めても良いのです。このルールによって癒着することなしに適度な駆け引きを生み出し、ゲームはきちんと収束します。

集めるタイルは食料(1-3点)、アイテム(4種:同種を集めるほど三角数的に点が跳ね上がる)、敵(3-8点)とあり、敵は高得点ですが、武器がないと敵のいるマスに入れません。敵の数と武器の総数は15枚で同じですが、前半では武器12、敵3に対し、後半では敵12、武器3なので、前半で武器を集めておいて後半で沢山の敵を倒すという流れになっています。さらに壁となるバリケードのタイルやワープができる下水道のタイルによって、毎ゲーム異なった展開になります。

すべての得点タイル(食料、アイテム、敵、武器)が獲得されるか誰のものでもないことが明らかになったら前半終了。ここまでにボード上にある4つのシェルターを訪れておかなければなりません。訪れた数のシェルターがそのまま後半の自分の駒の数になります。後半では訪れたシェルターは各5点です。

CU部のレポートを見て触発されたので、この手のホラー系の受けが良さそうなTGCに持ち込みました。ルールの説明書はモノクロでプレイの例などもなく、簡単な割りに分かりずらかったのですが、何とか開始。初めてしまえばテンポよく進みます。盤面をよく見て高得点のタイルを獲得するのはもちろん、独占できるように経路を断ったり、シェルターを廻ることを考えたりとなかなか大変です。今回は前半では武器集めに夢中になり、シェルターを3つしか訪れることができませんでした。駒が3つになってしまった後半。武器で敵を倒して少しは挽回したと思いますが、アイテムを大量に集めて、ボードの要所要所で独占を果たしていたジャックの勝利です。

結果:ジャック 142、自分 120、レス ?



クメル Khmer
(プレイ時間 各7分)
KhmerBox.jpg賽苑がプロデュースする2人用の短時間数比べゲーム。たった16枚のカードですが、シンプルな駆け引きが楽しめます。目的は手札の数値の合計を場札の合計以下にしつつ相手の手札の合計よりも大きくすることです。手番では手札を場にプレイするか、トップの場札を手札に加えるか、手札の6をゲームから除外するか、ノックするか降りるかの5択です。ノックは勝負をするという意味で、そこでお互いの手札を公開して勝敗を決めるのです。勝つと2点、相手が降りると1点で、6点先取です。

KhmerCards.jpgしっかりした厚めのカードにユニークなカードのデザインとコンパクトに収納できる箱とどれも素晴らしい作りです。今回で3回目くらいなのですが、まだどこで降りれば良いかというのは分かりません。ノックして負けてしまうことも多いです。とくに2ゲーム目は4対4の同点。降りていたら勝ち目はあったかもしれません。

結果
1戦目:自分 6、マイクA 0
2戦目:マイクA 6、自分 4



ダズル Dazzle
(プレイ時間 各12分)
DazzleBox.jpg賽苑がゲームマーケットで出した新作のもうひとつ。クメルと同じくこれも2人用のカードゲームです。コンポーネントは賽苑らしく非常にお洒落で、かつ機能的です。箱の中には4つの木製ポーンと48枚のカードがきっちり収まっており、中仕切を上げることによって容易に取り出すことができるようになっています。カードは光沢があり、スートのシンボルが浮き出ており、どうやってここまでハイクオリティなものを作ることができるのか、ただ驚嘆するばかりです。

カードは4色(数値1-3)で、純血、暁、螺旋、信仰、を表しています。テーブルの中央に対応する4色の木製ポーンを置きます。このポーンの下に置かれるカードが最後に得点となるのです。カードを配ってゲーム開始です。

Dazzle1.jpg手番には手札から2枚を公開して相手に提示します。提示されたプレイヤーは1枚をポーンの自分の側に表向きに、もう1枚は得点としてポーンの下に裏向きに、それぞれ対応する色に置きます。手札を補充しながらこれを繰り返し、すべてのカードがプレイされるとゲーム終了。それぞれの色でより高い数値合計をプレイしているプレイヤーが得点を総取りします。

システム上、自分の手札は絶対自分の側にはプレイされません。相手側か得点としてプレイされるのです。自分が持っていないスートは相手が持っているので、得点カードにしていくべきですし、そうでなければ自分の側に置いて、得点を少なくしていきます。このあたりの駆け引きが面白く、どこまで欲張れるのかというリスクマネージメントの要素もあります。

今回で遊ぶのは3回目くらいです。ダズルディールという特別なカードの配り方をすると、数値は公平になるしカードの出てくる順番もある程度読めるので、より戦略的になります。使った方が良いでしょう。提示するカードを選ぶのが面白く、3-1と提示して相手の手札を探ったり、同じスートで2-1と出してどちらを得点にするのかを見たりとなかなか楽しめました。2回遊んで1勝1敗。

結果:
1戦目:自分 21、マイクA 12
2戦目:マイクA 24、自分 6



ギリギリ ボーリング Girigiri Bowling
(プレイ時間 各5分)
GirigiriBowling.jpg先月のゲームマーケットでは500円ゲームズとして500円で買えるゲームが色々と出ましたが、買うことができたのはこのゲームだけ。You Tube にプレイ風景のビデオもあるので見たことがある方も多いかと思います。10本のピンが載ったプラスチックの小さなボードを指で弾いてピンを倒します。1本でも倒れればオーケー。全く倒さなかったりすべて倒してしまうとペナルティです。1本だけ残して全部倒れると他のプレイヤー全員がペナルティとなります。このあたりシンプルながらもよくできたルールです。ボーリング同様に1回目で1本も倒れなくても2回目があります。本当に軽いゲームで、数分で終わってしまうのですが、息抜きには良いと思います。

結果
1戦目:自分 2、マイクA 0
2戦目:マイクA 1、エリック 0、自分 0



交易王 Merchants / Handelsfuersten: Herren der Meere(カタリスト版)
(プレイ時間 各20分)
MarchantsBox1.jpgMarchantsBox2.jpgマイクA持参のカタリスト製のアメリカ版です。写真でボックスしか見たことがありませんでしたが、ボックスの中にさらに細長い箱が入っていて、お菓子箱のような開き方をします。カードケースがあるのは親切ですが、箱がきちんと閉まらず、また商品の青(魚)と紫(染料)の見分けが非常につきずらいのは難点。カードは大きめなので横に6枚並べずに2x3に並べました。

Marchants.jpg1戦目はマイクAと自分は3隻目の船を買っただけ。レスはカードを余分に引ける「商館」と商品を1つ余分に交換できる「港湾労働者」を買うパワープレイ。レスが勝っているんじゃないかと思いましたが、ふたを開けてみればマイクに1点差で勝利。2戦目は誰も買わなかった2点追加得点の「協定」カードを2枚も買いました。これで得られる決算毎プラス4点は非常に大きいです。1つ置いても1点が5点になります。3枚以下での決算では商品の数が一つ多いプレイヤーよりも収益が大きいのです。マイクAは1戦目同様に船を3隻で、レスは何と船を5隻にし、さらに港湾労働者を買ってまたもやパワープレイです。だれも商館を買わなかったのでゲームは伸び、高得点となりました。マイクAの勝利。

結果
1戦目:自分 78、マイクA 77、レス 57
2戦目:マイクA 115、自分 110、レス 87

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