ジェイソンの家でのDCゲーマーズに参加するのは久し振りです。クルマがないと行けない場所ということもあり、遠いので少々億劫なのですが、エッセン09で買ったアサクサなど遊べてよかったです。
コンテナ Container
(説明 15分 プレイ時間 80分)
マイクJと新しく参加したアンジェンと3人でコンテナです。4人以上が理想なのですが、3人でも悪くはないです。公式短縮ルール使用(コンテナの数はプレイヤー人数の3倍)。最初に白いコンテナ(自分にとって価値6)を競り落とし過ぎてしまい、そのあとのバランスに苦戦しました。オーバービッドもなかったので、積極的にもっと競り落としたほうが良かったかもしれません。初プレイのアンジェンの勝利。
結果:アンジェン 120、マイクJ 101、自分 94
ロンドン掠奪事件/盗まれたロンドン Looting London
(プレイ時間 20分)
グリフォンゲームズはブックシェルフゲーム(本棚シリーズ)としてこれまでに10作をリリースしています。アレアシリーズ同様に番号が付いており、小さめの箱ながらも並べると見栄えがすることもあって、つい揃えたくなってしまいます。このシリーズ、奇数番号はすべてクニツィアで、1(マネー)、3(ジェムディーラー)、5(ハイソサエティー)、7(ロンドン掠奪事件)、9(マスターズギャラリー)となっており、1、3、5番は旧作のリメイクで7、9番は新作です。2009年に出た7番のロンドン掠奪事件は、グリフォンがアジア諸国向けに出している廉価版もあり、またペガサスシュピールからも Tatort Themse の名前で缶入りのパッケージで出ています。
ボーナスカードと得点カードが本棚シリーズでは円形と正方形の厚めのディスクになっていますが、他のバージョンではカードです。またアメリカ版(グリフォン)とドイツ版(ペガサス)でカードのサイズが微妙に違うのが面白いです。これはアメリカ版がレターサイズ(8インチ半x11インチ)、ドイツ版がA4サイズを縮小した比率みたいです。ここでもノンスタンダードをいくのがアメリカ版ですね。カードの質もアメリカ版はザラザラでドイツ版はつるつるです。このあたりは好みだと思いますが自分はドイツ版の方が好きです。
場には5色(緑、赤、青、黄色、紫)の得点カードがランダムに5列並んでおり、それぞれの得点カードには4種の目撃者(オルガン弾き、警察、上流階級のマダム、孤児)のどれかと点数が書かれています。手番では目撃者カードを場札(4枚)か山札からドラフトして手札を貯めて、該当する目撃者を点数と同じ枚数だけ手札から出すことによって得点カードを得ていくというのが基本的な流れです。乗車券、アルハンブラなどと同じカードドラフト中心のメカニクスですが、このゲームだけの特徴も幾つかあります。
まず、手番で取れるのは各列の一番下の得点カードだけです。つまり、列の上の方のカードはゲーム終盤にならないと取ることができません。よってある程度のプランニングが必要になります。各色で最大の得点を得たプレイヤーにはボーナスが付くのですが、最後まで残った色はこれまでプレイヤーが取った分も含めてすべて0点になってしまうのです。よってどの色が最後まで残りそうなのかを考えながらプレイしなければなりません。
面白いのが得点カード破棄のルールです。手札から同じ目撃者カード2枚を出すことによって、列の一番下の得点カードを破棄できるのです。ただし破棄したら必ず直後にすぐその上の得点カードを対応する目撃者カードを出して取らなければなりません。さらにすごいことにこの破棄は同じ列に対して連続して行うことができます。この場合は、同じ目撃者カードは破棄する得点カード枚数の2倍必要となり、もちろん破棄した直後にその列の得点カードを取らなければなりません。例えばオルガン弾き6枚で得点カード3枚を破棄し、下から4番目であった得点カードを獲得する、などということができます。破棄のルールをうまく使うと、狙った色の最大ボーナスを獲得しやすくなります。
さらにどんなペアでもワイルドとして使うことができます。よく忘れられていることですが、2枚以上破棄するときにもこのペアのワイルドは使用可能です(例えば、2枚破棄するために、オルガン弾き3枚とマダム2枚(=オルガン弾き1枚)など)。基本的には手札1枚で1点と考えると分かり易いです。よって、どこまでワイルドや破棄を使うかが悩ましいところだと思います。
得点カードは各色で枚数(3-7枚)や構成(2-6点)が異なり、またボーナス点(2-5点)も異なります。よって色によってある程度の特徴があるのです。各目撃者は平等に得点カードに21点分ずつ現れます。なおバリアントとして各列の一番上をすべて異なる色の得点タイルにするというものがあります。これによってどの色も最後に無得点になる可能性があるのです。
カードをドラフトしてメルドして得点を得るという点ではムーンの乗車券に似た部分があります。列車カードが目撃者カード、各都市間に置く列車が得点カードに対応するわけです。似たようでありながらも細かい部分はかなり異なり、クニツィアらしさが出ているデザインだと思います。まず乗車券ではどこの路線でも列車を置けるのに対し、盗まれたロンドンでは獲得可能な得点カードは常に5枚(破棄を含めればもうちょっと可能性がありますが)、手札のスートも乗車券では8スート+ワイルドがあるのに対し、盗まれたロンドンでは4スートと、デザイン的には絞られたものになっています。破棄のルールがあることや最多を争う要素もあり、焦げ付く展開になりにくく、さらに最後まで残ったものが無得点というのは、自分の極秘任務のチケットが達成できずにマイナスになるよりはゲームとしては優れています。自分としては盗まれたロンドンの方が数倍面白いと思います(もちろんこの意見は少数派です)。
今回で3、4回目ですが、やはり2-3人がベストだと思います。ルールを少し勘違いしていたマイクJの勝利。自分はワイルドや破棄をやり過ぎて沈みました。どこまで攻撃的にいくかが難しいゲームです。再戦希望。
結果:マイクJ 28、アンジェン 25、自分 21
ハーベスト Harvest
(プレイ時間 10分)
マイクJの提案でハーベスト。手軽で人気があるゲームです。スピードアップする為に手札4枚でプレイアンドドローで遊んでいます。本来は手札3枚でドローアンドプレイなのですが本質的には同じだからです。最後にゴールデンファーマーを使い損ねてしまい50点の失点。これが響いて最下位でした。
結果:マイクJ 130、アンジェン 110、自分 60
浅草 Asakusa: The Game
(プレイ時間 50分)
エッセンシュピール09のヤポンブランドブースで購入したゲーム。スクエアオンセールやゴーストップの作者、沢田さんのデザインで、日本で注目しているデザイナーの1人です。「運のないモノポリー」などとギークでは形容されていますが、円形に並んだ土地を所有しつつうまく得点を稼いでいくゲームです。
モノポリーのごとくGOのマスから円形上にマスを並べます。マス目には通り、浅草寺、交通機関の3種類があります。プレイヤーは手元のチップと中央のチップ(株と呼ばれる)を9枚ずつ持ち、手番には時計回りに好きな数だけ進むことができます。誰も所有していないマスであれば好きな枚数だけチップを置き所有権を表します。また既に他のプレイヤーに所有されているマスであればそこにあるチップよりより多くの枚数を置いて所有権を交代します(既に置かれていた他のプレイヤーのチップはそのプレイヤーの手元に戻ります)。自分が既に所有しているマスに進めばそのマスの恩恵を得ることができます。得点を得たり、特殊能力を使えたりとなかなか考えさせられます。浅草寺のマスでは所有している枚数によって得点が決まりますが、通りのマスでは自分の株(中央に置かれたストックのチップ)によって得点が決まり、また訪れるごとに得点が跳ね上がります。
もう一つ面白いのが手番の巡り方です。常に、一番後ろにいるプレイヤーが手番を行うことができるので、あまり進みすぎると他のプレイヤーが手番を何度も連続して行うということになります。進みたいマスがあるのだけど、あまり早く進むと不利になるというジレンマがあるわけです。
初めてなので皆手探りでしたが、マスは所有して、そのあと次に訪れた時に初めて効果を発揮するという時間差のメカニクスは、同作者のスクエアオンセールやゴーストップに通じるものを感じました。2種類の得点をもたらすマスも得点スキームに工夫がされており、次に遊ぶ時にはもっと異なった戦略を試してみたいと思わせるものがありました。個人的にはかなり気に入りましたが、クリスチャンとリシの受けは今ひとつだったようです。
コンポーネントは袋もなかのチップも浅草の露天の雰囲気があり結構好きです。袋には「浅草」と書かれたシールが貼ってありましたが、すぐに取れてしまいました。今度糸と針でちゃんと貼付けようと思います。
結果:クリスチャン 250、自分 180、リシ 148
パレード Parade
(プレイ時間 25分)
ここでジェイソンも交えてのパレード。なかなか人気があるらしく、DCゲーマーズのバージニアの集まりでもよくプレイされているようです。今回で2回目ですが、何故か同色のカードも取るというルールをよく忘れていて、皆に注意されていました。それでも3色で僅差でトップを取ったおかげで殆どカードを取らなかったジェイソンと同着1位の15点。このゲームにはタイブレークはないみたいですね。
結果:ジェイソン 15、自分 15、リシ 24、クリスチャン 33
くるりんパニック!! Looping Louie
トムが手に入れたばかりのくるりんパニック。英語では同名のクルクルケッコーの新版で少々小さくなっており、ルーイーおじさんをはじくバーが平面でなく角度が付いています。トムも僕と同じようにトーナメントルールを採用しているようで、4人でトーナメントルールで遊びました。これは勝つたびにトークンをひとつ減らしてプレイし、3回勝つ(つまりトークンが無くなる)と勝利というルールです。全員接戦で2勝ずつとなり、最後にはクリスチャンが勝ちました。
結果:クリスチャン 3、リシ 2、トム 2、自分 2
権力闘争 Power Struggle
(説明 25分、プレイ時間 95分)
エッセンでは人気だったらしいパワーストラグル(権力闘争)。一度は遊んでみたかったのですが、正直面白みが分かりませんでした。エリアマジョリティゲームの変形ではあるのですが、手番に行えるアクションの種類が多過ぎて、何をすれば良いのかさっぱり分からず。各プレイヤーは特定のミッションを3分野与えられるのですが、これは明らかに他人とかぶっていたら損です。また特定のプレイヤーが秘密のライバルとなり、そのライバルにいくつかの分野で勝つことでも得点になります。4点取れば勝ちということで、最後にはジェイソンが勝ちました。ゲーム中にプレイヤー同士で賄賂を渡し合うのですが、これは決められた封筒のようなものに入れて渡します。この部分がなんとなくどきどきして面白かったです。
結果:ジェイソン 4、リシ、自分、トム、クリスチャン
ハンカチ落とし Der Plumpsack Geht Um/Sherlock
(プレイ時間 15分)
トム持ち込みの記憶ゲームシャーロック Sherlock。ドイツ語版は Der Plumpsack Geht Um というらしいです。カードを8枚円形に並べて、その絵柄(傘、机、ボトル、ろうそくなどの日用品)をよく覚えます。カードを伏せてゲームスタート。他のプレイヤーに指定されたカードの内容を言い当てて表にします、あたっていたら、そのカードが指示する別のカードを同様に言い当ててから表にします。各カードには右/左と1-4の数字が書かれており、例えば「右に3」だったらそこから右回りに3枚目のカードが指示されるカードになるわけです。こうして指示されたカードがすでに表のカードであれば、そのカードを得ます。1枚1点。そして新たなカードが置かれるというわけです。
自分は今回が初プレイ。カードの並び具合が悪かったのか、何故か同じ場所にあるカードばかりが除去されて、全員8枚を難なく覚えられてしまいました。こうなるとゲームとしては単調です。トムは「こういうのはあまりないことなんだけど」と言ってましたが、どうなのでしょうか。悪くはないのですが、同じ記憶ゲームならば、カントリーライフ(トマトだらけ)やニワトリ羽根取り競争の方が優れていると思います。
結果:クリスチャン 5、リシ 4、ジェイソン 3、自分 3、トム 2
政治献金ゲーム Stimmvieh
最後にクリスチャンの提案で久し振りの政治献金ゲーム。自分が持ち込んだものですが、何故か英文ルールをなくしてしまい、ジェイソンが持っているものからルールだけ使いました。何度か続けてプレイしないとこのゲームの良さは分かりずらいので、1ゲームだけというのはちょっと残念です。票を取りにいっても全く無視しても勝てるような絶妙なバランスなのに「これは票を取らないと勝てないというわけだね」という印象を、初プレイのトムやリシには持たれてしまいました。
結果:ジェイソン 160(タイブレーク勝利)、クリスチャン 160、自分 150、トム 85、リシ 70
他にはインペリアル2030、ハンザテウトニカがプレイされていたようです。
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