友人宅ゲーム会 2010.02.21

友人ティムの主催で日曜の午後のゲームパーティに行きました。DCゲーマーズからも数人参加してましたが、初めて会う方も数人、個人宅のゲーム会としては大規模で、全部で20人ほどの参加があり、つねに3-4テーブルで廻っていました。



ブレーキング アウエイ Breaking Away
(プレイ時間 1時間45分)
BreakingAway022110-1.jpg以前DCゲーマーズに持ち込んだ時にはっきりと好き嫌いの分かれたゲームです。ヘザーはこのゲームがかなり気に入ったらしく、リクエストされての持ち込み。友人のアンチュマンにもプレイして欲しかったのでちょうど良い機会です。

1週目でアンチュマンがブレーキングアウエイし、トップ3台はすべて彼の緑の自転車という凄い状態に(写真)。残りの3人は高い数値をゲーム後半にと残しておいたのですが、1ラップをすべて独占させるわけにはいきません。なんとか巻き返して1ラップ目で2位に滑り込ませました。ここでアンチュマンは3、4、5などの低い数値しか残っていないので、彼はもう脱落かと思いきやうまくグループの後ろに付いて力を蓄えます。

BreakingAway022110-2.jpg最後は写真の通りのデッドヒートでアンチュマンが1位でフィニッシュで自分は2位。バランスよく他の自転車でも順位点を稼いだので3点差で総合1位になりました。コンポーネントの問題など色々ありますが、やはり傑作です。本気で数値の管理にカードを使おうかと考えてます。

結果:自分 55、アンチュマン 52、マット 41、ヘザー 8



ブント ロンド Bunte Runde
(プレイ時間 各10分)
BunteRunde.jpgブントロンドは古代ローマの新しいゲームのひとつ、歴史の糸車のリメイクです。子供ゲームとして点数などは簡略化されており、すべて1点。またマイナスになるということもありません。子供用の動物タイル5種5色25枚で遊ぶゲームと大人用の積み木6種6色36個で遊ぶゲームがありますがルールは同じです。というか大人用なのに積み木というのが可愛らしいですね。

積み木を円形に並べ、その任意の一つに人を置いたらスタート。手番には人を1-3歩進めてそこにある積み木を取るだけです。取った積み木がその色の最後の積み木かその色の最後の種類だとその色/種類を持っているプレイヤーには持っているだけ得点が入ります。色は赤、青、黄色、緑、オレンジ、紫の6色、種類は円形、楕円、三角、立方体、棒、長方形の6種であわせて12の色と形があるのですが、そのうち最初の6つしか得点になりません(得点チップが36しかないため)。よって他人と協力しつつも一歩出し抜いたフリンケピンケ的なプレイが必要になります。

かなり昔に手に入れておきながら忘れていたゲーム。レビューを読んでみると手軽で面白そうなので持ち込みました。他のテーブルが終わるまでの待ち時間に3ゲームプレイ。最初は分からないまま取っていくのですが、実は最初からシビアに考えたほうが良いゲームです。ロンデルシステムの元祖というのは言い過ぎでしょうか。

結果
1戦目 ヘザー 11、アンチュマン 10、マット 9、自分 6
2戦目:マット 11、自分 10、ヘザー 9、アンチュマン 6
3戦目:ヘザー 10、アンチュマン 10、マット 8、自分 8



チグリスユーフラテス Euphrat & Tigris
(プレイ時間 70分)
ET022110.jpg打ち合わせをした時にチグリスをやりたがっているボブという友人が来るから、持ってきて、と主催のティムに言われたので持ち込みました。元祖ハンスイムグリュック版です。丁度到着したアンドリューとボブは初顔合わせですが、二人ともかなりの強者でした。

初期にボブと共同で緑/青のモニュメントを建てて、ボブは青、自分は緑を安定させます。終盤までモニュメントはこれ1つだけという展開だったので、赤のタイルが無い自分は流れにのって外部戦争での収益を目指します。隙を見て赤タイルの豊富な王国に赤リーダーを配置することに成功。同じく低い得点だった黒リーダーとトモに赤/黒のモニュメントを建てようと何度もプランを練るのですが、国境にあるメソポタミア西岸の狭い土地を巡る緊張は高まるばかりでうまくいきません。

そんななか、メソポタミアの東岸ではボブは外部戦争で内部戦闘力3の自分のリーダーを追い出し、そこにリーダーを置いて内部戦争で鮮やかに東部の帝国をのっとります。内部戦争から外部戦争という逆の流れはよく見るのですが、外部戦争から内部戦争というのは意外な手でした。

ようやく赤と黒を一気に5点ほど稼げる戦争を起こせる状態になったところでボブが8個めの宝物を取ってゲーム終了。もう少し早く仕掛けておけば良かったと思います。あと1巡あれば8点は固かったのですが、タイミングが悪かったです。でもこんなに濃密なチグリスユーフラテスは久し振りでした。

結果:
ボブ 8-8-9-14
アンドリュー 5-7-7-9
自分 4-6-9-12
アンチュマン 4-5-5-7



コンテナ Container
(プレイ時間 2時間)
Container022110.jpgここで主催のティムをテーブルに招いて5人でアメンラーかコンテナをやろうということになりました。どちらでもよかったのですが、ボブとアンドリューがコンテナを遊んだことが無いというので紹介する意味も含めてティムがコンテナに決めます。ティムはすっかりコンテナにはまったらしく、オーバービッドしているように見えてもちゃんと勝っているのが凄いです。

今回もショートゲーム。つまり5人なので各色15個のコンテナを使いました(20個が正式ルール)。それでも十分すぎるほど濃密でした。それぞれのアクションでいくら稼いでいるのかを意識してプレイしましたが、生産しても、買っても、運んでも大体同じくらいの収益になるようにバランス調整されています。自分の10と2が黒と白だったのですが、黒はなかなか生産されず自分で工場を建てました。白は2人が生産しているにもかかわらず生産量が乏しく、他の3色に比べるとかなり少ないので難しかったです。

途中で食料調達などもありかなりのスローペースでのプレイだったので2時間かかりましたが楽しかったです。写真は誰もが欲しがる各色1つのコンテナ船。

結果(括弧無いはコンテナ+現金)
ティム 122(72+50)
アンチュマン 118(46+72)
自分 114(56+58)
アンドリュー 107(36+71)
ボブ 77(70+7)



ゴールドラッシュ Goldrausch
(プレイ時間 各15分)
GoldRausch-Boxes.jpgゴールドラッシュは1990年にハンスイムグリュックから出版された運試しのゲームです。手札は無く66枚のカードを1枚ずつめくっていくだけで生まれる様々なドラマが魅力です。のちにアウトオブザボックスからゴールドディガー Gold Digger(2002年)として再販、さらにその豪華になったゴールドディガー第2版(2006年)、それにタクティックからボード付きのワピ Wapi(2003年)などが出ましたが、どれもルールが少々異なっています。

ゴールドラッシュでは6職種、計30枚のキャラクターカードと36枚の金貨カードがあり、これを良く混ぜて山札とします。場の中央には6種類の職業を表す金色のボードを置きます。ゲーム終了時には各職業の左側にはキャラクターカードが5枚、右側には金貨カードが6枚並ぶ事になります。

各プレイヤーは3枚のビッドチップを持ってスタート。手番には山札のトップカードをめくります。めくったカードがキャラクターカードだったら、該当する職業のボードの左側に置き、自分のビッドチップ1枚をその職業に賭ける事ができます。キャラクターカードはそれぞれの職業で5枚ずつあるので5回ビッドのチャンスがあるのですが、もちろん自分でそのカードを引かなくてはならないのでどこで折り合いをつけるかが大切です。

GoldRausch-Jobs.jpgめくったカードが金貨だったらボードの右側に置きます。このとき可能ならば、すでにキャラクターカードが置かれている職業に置かなければなりません。もしキャラクターカードが置かれている職業すべてに金貨カード6枚置かれていて一杯な時や、キャラクターカードがまだ出ていない時には、好きな職業に置くことができます。金貨カード36枚のうち半分は偽金貨(価値0)で、残り半分は価値1-4が4枚ずつ、それに価値6と10が1枚ずつあります。残りの金貨カードを考えながら、自分がビッドした職業には高い金貨を、相手がビッドした職業には偽金貨を置くのが基本です。特に10の金貨を引いた時にはまさに「ゴールドラッシュ!」という気分なのですが、自分がビッドした職業に置けない状態だと悲惨です。よってビッドは早過ぎでも遅過ぎでもダメで、このあたりがゴールドラッシュのエキサイティングなところです。ビッドチップは初期に1枚置き、あとの2枚は様子を見てビッドするのが良いでしょう。

こうしてすべてのカードがめくられたらゲーム終了。それぞれの職業で、金貨をビッドチップの数で割った分(切り下げ)が各ビッドチップの分け前です。同じ場所に2つビッドしても良いのですが、効率はあまり良くないでしょう。

ゴールドディガー、ワピとの比較

カード構成
ゴールドラッシュ:66枚
キャラクターカード:各職業につき5枚、計30枚
金貨カード:価値0(18枚)、1、2、3、4(各4枚)、6、10(各1枚)、計36枚

ゴールドディガー:60枚
キャラクターカード:各職業につき5枚、計30枚
金貨カード:価値0(15枚)、1(4枚)、2、3、4(各3枚)、6、8(各1枚)、計30枚

ワピ:56枚
キャラクターカード:各職業につき4枚、計24枚
金貨カード:価値0(10枚)、1、2(各6枚)、3、5(各5枚)、計32枚

手札枚数
ゴールドラッシュ:無し
ゴールドディガー:3枚(1枚プレイして1枚補充)
ワピ:無し

金貨配置のルール
ゴールドラッシュ:可能な限り、既にキャラクターカードが置かれている職業に置かなければならない
ゴールドディガー:任意
ワピ:任意

ゲーム終了条件
ゴールドラッシュ:すべてのカードが置かれたとき
ゴールドディガー:すべてのカードが置かれたとき
ワピ:すべての金貨カードが置かれたとき(2枚余る)

得点
ゴールドラッシュ/ゴールドディガー:各職業にある金貨をビッドチップの枚数で分ける(端数切り下げ)
ワピ:それぞれのビッドチップは各職業の金貨をすべて得点する。
(ワピの上級ルールはゴールドラッシュに同じ)

GoldRausch-Cards.jpgゴールドラッシュには2種類の版があり、得点用のメモ帳が付いているものと箱の裏の写真のように点数集計用のコインが付いているものがあります。邦訳には「写真のコインは含まれていません」という注意書きがあるので、おそらくメモ帳のものが日本では流通していたのだと推測します。職業ボードの金色も地味ですが良い味を出していると思います。職業には Falschmünzer(偽金作り屋)や Ladies(娼婦)などがあり、個々のキャラクターカードも China Jacky などポリティカルコレクトネスに反するような愉快なものも多いです。またキャラクターの1人は出版社名の「幸せなハンス Hans im Glück 」です。

Wapi-Board.jpgゴールドディガーでは、絵柄がアメリカのアニメみたいな平べったい感じで、平和です。アメリカ出版だけあってあまりおかしなカードというのはありません。初版には集計用のコインはありませんが、第2版には付いてきます。他にもビッドチップ代わりの旗や旗を自分の前に置く為の旗立が付いてきており豪華です。また各職業を表すのはカードではなく2枚のボードになっています。さらにカードを手札に持つのにインデックスが無いと不便なためか、第2版では金貨カードにはインデックスが付いています。

ワピは大箱で、ジグソーパズル式に6枚を組み合わせてボードを作ります(写真上)。金貨カードやキャラクターカードは円形のトークンになっており、これを付属の布袋に混ぜて引きます。ビッドチップはトーテムポールのような豪華さで、このゲームをここまで豪華にする必要はあるのかなあと思います。ただし、集計用のコインと金貨カードは同じコンポーネントなので間違え易いです。

ゴールドラッシュとゴールドディガーの大きな違いは手札の有る無しと金貨カード配置のルールです。ゴールドラッシュでは手札が無くドローアンドプレイで、めくったカードがキャラクターならビッドをするかどうか、金貨ならばどこに置くかという分かり易い選択肢です。単純なルールながらも金貨カードの配置ルールがよく出来ていて、ギャンブル感を楽しむ事が出来ます。

GoldRausch022110.jpgゴールドディガーでは手札が3枚あり、プレイアンドドローです。金貨の配置には縛りが無いので、持っているキャラクターカードの場所にあらかじめ高い金貨カードを置いておき、あとでビッドするということになります。手札があることで戦略性が高まったかに思えますが、実際にはキャラクター温存が有効なのでかなりの改悪だと思っています。ギークなどで両方のゲームが同じエントリーなのはとても残念です。

ワピはゴールドラッシュ同様に手札はありませんが、問題点はゲームの終了条件です。金貨が2つ余分に入っており金貨のスペースが埋まったらゲームオーバーという条件なので、すべてのキャラクターが出てくる可能性は低いです。さらに、各職業につきキャラクターが4枚しかないこともあって、キャラクタートークンをめくったら即ビッドとなります。これでは戦略もへったくれもありません。また金貨の配置の縛りもなく、手番ごとに袋からトークンを取るというのがテンポを削いでいます。せっかく雰囲気の良いコンポーネントなのに残念です。

こうした理由から元祖ゴールドラッシュが一番のお勧めです。

前回ゴールドディガーを遊んだローラとエドに違いを体験してもらうという事でエントリー。自分ではゴールドディガーよりもゴールドラッシュのストレートさ、それに金貨カード配置のルールが好きなのですが、ローラはゴールドディガーのほうが戦略があるとの事。色々な意見があって良い事です。3ディールプレイしました。

結果:
自分 9+10+11=30
アンチュマン 10+10+9=29
エド 11+11+9=31
ローラ 7+13+9=29
ボブ 15+5+12=32



ディギング Digging
(プレイ時間 20分)
最後に軽くディギングをプレイ。今回は相手の鉱山を閉山させるというプレイが多く、こうなると得点も少ないです。自分がまだ3枚も金の鉱石カードを持っているにもかかわらず、ならず者の襲撃を恐れたアンチュマンは早々と金の鉱山を閉山してしまうなど、呼吸の合わないプレイが続いてしまいました。時間の都合上2ディールのみのプレイ(本来は60点先取)。パートナー同士でお互いに戦略を立てておくのが良いと思います。

結果:エド&ローラ 36、アンチュマン&自分 34

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