TGC 2010.01.22

TGCという以前よく行っていたゲームサークルの集まりでジャックの家で遊びました。



ビジネス Business
(説明 5分 プレイ時間 10分)
BusinessKnizia.jpgクニツィアがシュピールボックスから出していたゲームはかなりの数があり、昔の荒削りだったアイディアを垣間見るようで興味深いです。ビジネスは1993年の作品。ボードは7つの会社がリング状に繋がっており、それぞれの会社には7・6・4・2などと報酬が書かれています。各プレイヤーは20のコマを持ち、手番には、まだ自分がコマをおいていない会社のマスに好きなだけコマを置きます。同じ会社には二度と置くことが出来ず、また手番にはコマが手元にある限り、必ずプレイしなければなりません。よって最高でも7手番で終了となります。さらにゲームの開始時には誰もコマを置いていない会社があれば、その会社に置かなければならないという縛りもあります。

全員コマを置ききったら終了。決算では最多のプレイヤーから順番に大きな数字を報酬として得点します。面白いことに報酬が余ってしまったら再び最多のプレイヤーから取ることが出来るのです。たとえば、報酬が7・6・4・2で2人しかコマを置いていなければ最多のプレイヤーは11点を、2番目のプレイヤーは8点を得ます。なおタイブレークはすべてスタートプレイヤーから時計回りです。後から置いた方が確実に有利になるので、これでバランスを取っています。ローマ七丘と同じメカニクスですね。

ゲームを面白くしているのは黒と白の2つのポーン。これらが置かれている会社にプレイヤーのコマが置かれるたびに時計回り/反時計回りでポーンは隣の会社に進みます。ゲーム終了時に白のポーンがある会社は得点2倍、黒のポーンがある会社は無得点です。

白黒のポーンや得点方法など、プレイ感覚はフリント船長の財宝に似ていますが、完全公開情報ゲームな為によりシビアです。今回は各自のコマはスチームから、白と黒のポーンはテーベの東(旧版)から使いました。以前3人で遊んだのですが、4人の方が面白かったです。今度は5人で遊んでみたいです。

結果:ダーク 24、自分 22、ジャック 19、ダン 15
(注:このときは同じ会社に再び追加できるという間違えたルールでプレイしていました。文章を正しいルールにあわせて編集しました。2010.08.23)



ホットポテト Hot Potatoes
(説明 5分 プレイ時間 15分)
HotPotatoes012210.jpgクニツィアのダイスゲームではかなりライトなパーティーゲーム。タビュララサ、オリックス、トレンディーなどを出していたシュピールスパースには珍しい大箱です。両手を描いたボードというコンポーネントが特徴的で、これが各プレイヤーの両手となります。全員で両手のボードを円形に並べ、大小の熱々のポテトを手から手へと時計回りに廻していきます。こうしているうちに温度計は徐々に上がり、「ホット」を指したところで決算。ポテトを持っていたプレイヤーは減点になるというゲームです。温度計は両面で「ホット」から「ホット」までの間隔が異なり、短時間ゲームと長時間ゲームができるようになっています。

ポテトは大2、小6の8つ。2つのサイコロは、大1、大1、小2、小3、温度アップの5面は共通。残りの1面は小1か逆回りです。手番にはサイコロを両方振って、出た目のポテトを出た数だけ時計回りに動かすだけ。温度アップがでたら先に温度アップをしなければなりません。その結果、隣に廻そうと思っていたポテトがまだ手に残っていてアチチ!ということも。「逆回り」の目がくせ者で、もうひとつのサイコロがポテトだったらこの時だけは反時計回りに動かします。また温度アップは温度ダウンとして扱われるので、せっかくやり過ごした決算が再び訪れるということにもなりかねません。また逆回りがでた場合には手袋(片手を防御する)か飲み物(決算時に得点2)がもらえますが、すでにもっていたら返上します。

決算は4回。大ポテトは2点、小ポテトは1点の減点ですが、最終決算では倍になります。全員で60点を人数で割った点数が持ち点となるのですが、手袋や飲み物がないと50点減ることになるわけで、かなりシビアです。

以前遊んだ時は3人だったので今ひとつでしたが、今回は5人だったので持ち点は12点から。ジャックはなんと9点という高得点で勝利。パーティーゲームテイストながらも楽しめました。5人だったので温度計は長時間ゲーム用を使いましたが、短時間ゲーム用の方が良いかもしれません。

結果:ジャック 9、ダン 5、自分 5、ジョン 4、ダーク 3



コンテナ Container
(説明 15分 プレイ時間 1時間25分)
Container012210.jpgこのところ、機会を見つけては盛んに遊んでいるコンテナ。ダークと遊ぶのも久し振りですが、いかにも彼が好きそうなゲームだったので紹介も兼ねてのプレイ。5人プレイでたっぷりと楽しみました。他の人が欲しそうなコンテナ(5色揃うようになるセットなど)をうまく集めて高く売ったものの、自分のコンテナがうまいこと揃わずに焦ってオーバービッドをしてしまいました。現金では1位でしたが、コンテナを大量に運んだダークの初プレイ初勝利。またしても2位です。

結果:ダーク 120(72+48)、自分 108(50+58)、サラ 93(80+13)、マイクA 93(36+57)、クリス 42(40+2)(括弧内はコンテナ+現金)



コルドバ Cordoba
(プレイ時間 5分)
Cordoba012210.jpgちょっとの待ち時間にマイクBとプレイ。ローマ七丘のバリアントですが絵柄も綺麗だし良い感じです。終盤まで殆どの丘で負けていたのですが、最後に6と7をひきよせて、タイブレークの1を持っていたこともあって勝利。

結果:自分 14(1タイル)、マイクB 14



自由都市 Municipium
(プレイ時間 35分)
Municipium012210.jpgヴァレーゲームズは幾つかのシリーズを出していますがモダンゲームラインと呼ばれるシリーズでは1作目がコンテナ、そして2作目がこの自由都市です。アレアのように箱に番号が振ってあるのは最近の流行なのかもしれません。システムの根底はエリアマジョリティーとセットコレクションですが、最大になることで得られる特典が3通りもあり、どのタイミングで最大を狙うのかが悩ましいという短時間で鋭い好ゲームです。

ゲームの目的はボードの建物にある市民コマ(ミープル)を集めること。市民コマ4種類を集めると1点に交換。5点先取で勝ちとなります。

ボードには6つの建物が道で環状に繋がっており、1番から6番まで時計回りに番号が振ってあります。また中央の1番と4番を結ぶ道の途中には0番の建物である神殿があります。ちょっとややこしいのが、各建物には市民を置く場所が2カ所あること。会議室にはランダムに選ばれた市民1つと恩恵1つ(ワイルドな市民。トーストみたいな形をしている)が置かれ、知事の訪問によって決算されます。建物には、その建物固有の色の市民が置かれ、3つになると決算となります。

7つの建物に自分のコマ7個を任意に配置してスタート。手番では自分のコマを2つまで移動した後にデッキからカードをめくって指示に従うだけです。このカードは3種類あり、デッキはたったの12枚なので、割合を覚えておくのが大切です。

知事の移動(5枚):知事は4番の Basilica からこのカードが出るたびに5番、6番、1番、2番、・・・と時計回りに移動します。移動先で決算が起こり最多のプレイヤーは会議室にある恩恵1つ(トーストのような形をしているワイルドの市民)、2位は市民コマ1つを得ます。
市民の配置(4枚):手番プレイヤーから順に、袋から市民を1つ取って建物に置いていきます。同色の建物にしか置けませんが、紫の市民だけは7つすべての建物のどこにでも置けます。市民が3つ揃うと即決算。最多のプレイヤーは2つ、2位のプレイヤーは1つの市民コマを得ます。
特殊能力の発動(3枚):これには2種類あり、7つの建物すべてで番号順に発動する(1枚)ものと、各プレイヤーが1つ発動する(2枚)ものがあります。いずれにせよ、特殊能力を発動できるのはその建物で最多のプレイヤーです。各建物の特殊能力は以下の通り。

0 神殿 Temple:タイブレークの順を更新する。
1 酒場 Tavern:1人のプレイヤーのコマを何個でも別の建物1つからここに移動させることができる。
2 浴場 Baths:すべての自分のコマを Temple に移動させ、その後、Temple にある自分のコマひとつにリース(緑色の輪)をかぶせることができる。リースをかぶったコマは、通常のコマ2個分となる。
3 大市場 Emporium:市民を袋から引いて配置する。決算が起こるまで繰り返し引いて配置ができる。途中で辞めても良い。
4 教会堂 Basilica:市民/恩恵3つを自由な組み合わせで得点と交換できる。または市民を1つ袋から得る。
5 集会場 Forum:他プレイヤーの市民、又はボード上の市民をひとつ自分のものにする
6 法務官 Praetorium:自分のコマを全部好きに再配置できる。

面白いのは0番の神殿で、ここにはタイブレーク表示があり、エリアマジョリティーでの同数はすべてこのタイブレークで決定されるのでかなり大切です。神殿の特殊能力が発動されるたびに神殿でのコマが多いプレイヤーからタイブレーク上位になります。タイをどうやって解決するのかは細かいながらも様々な方法があるのですが、このようにタイブレークを設定するというのは面白いですね。古代ローマの新しいゲームのプロコンサルにも似たシステムがあるのも興味深いです。

さらにゲーム中に3回だけはこれらのカードを引かずに3枚与えられたカードを使うことが出来ます。知事の移動/コマの再配置、市民コマを4つを好きな順に配置、自分の特殊能力だけをすべて発動、となかなか強力ですが、なんといっても運に頼らないで済むので重要な局面で使うのが基本でしょう。

当サイト play:game のデータベースやギークでもあまり評判は良くないゲームですが、信頼しているギークのレビューアーが10をつけていたこともあって興味を持ちました。以前一度だけ遊んでおり、ここでもレポートを書いているのですが、ちょっと面白かったなあとしか覚えていません。クニツィアにしては特殊能力が各建物にあるなど、すっきりとしていないルールですが、このゲームではその特殊ルールがなかなか面白いです。エリアマジョリティーなのですが、1人当たりのコマが7個だけでかなり動き回ることと、最多を取るメリットがタイミングによって3通りもあることが、独特のプレイ感覚を生んでいます。

結果:自分 5、マイクB 2、マイクA 1



指輪物語ボードゲーム Der Herr der Ringe敵たち Die Feinde
(プレイ時間 85分)
LOTRF%26F012210.jpgここでマイクBと二人だけ余ってしまったので、持ってきた指輪物語を遊ぶことにしました。友と敵で無謀にもサウロンは10からです。最初の準備で普段ならサイコロを振ってカード4枚と得るのですが、今回は危険を出来るだけ避けるという方針でサイコロを振らずに始めました。途中でシナリオをスキップしないとほぼ勝てないのですが、その余裕も無く、ヘルム峡谷の38点地点で暗黒面に落ちてしまいました。サウロン10からでは未だに勝ったことがありません。

結果:敗北 38+21(倒した的の数)=59



王と枢機卿 Kardinal & König
Kardinal012210.jpg最後に4人で王と枢機卿です。一般には3人プレイがベストと言われていますが、4人も悪くないと思います。アドバイザーを中心に攻めるジャックと道路を中心に攻めるマイクA。最後の最後でフランスにアドバイザーを2つ置くことができて、これが結果的には勝利の1手となりました。

結果:自分 65、ジャック 61、マイクA 59、マイクB 47

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