水曜の夜、サイモンの家で軽く3ゲーム遊びました。新居に引っ越したサイモンの引っ越し祝いを兼ねてのささやかな集まりです。
ダイスタウン Dice Town
(説明 15分 プレイ時間 50分)
ポーカーダイスを5つ使って特定の目を他のプレイヤーより多く出しつつもポーカーハンドを作って、様々な勝利点を得るゲームです。ダイスはどれも同じで、目は9、10、J、Q、K、Aの6面です。それぞれの目を最も多く出したプレイヤーが金塊(9)、お金(10)、特殊カード(J)、他のプレイヤーからカードを取る(Q)、シェリフになる(K)と色々な恩恵が得られます。Aは多くても意味が無いのですが、5つのダイスのポーカーハンドで最も強いとAの数+1だけ得点カードがもらえます。
面白いのは、全員でダイスを同時に振って、その回に固定させるダイスを同時公開するところです。1つ固定させるときはそのままですが、0または2つのときにはお金が1、3つのときにはお金が2というようにいい目を固定させたり全く悪い目で固定させたくないとお金を払わなければなりません。また、誰かが5つ全部を固定させると他のプレイヤーはあと1回しか振れないので、賽は投げられたのようなジレンマが多少あります。
ただ非常に個人攻撃とキングメイクの強いゲームです。特定の目が最も多かったプレイヤーが複数いた場合にはシェリフが任意に恩恵を得るプレイヤーを決められる、というのは前時代的なルールだと思います。感心できません。あと、カードを他のプレイヤーとの間で取ったり取られたりが多く、最初に必死に集めていたのは何だったんだろうと思うくらいのカオスです。さらに、勝利点は金塊(1点)、お金(0.5点)、得点カードとあるのですが、3つに分けることにほとんど意味が無いような気もします。
結果:チャールズ 54、サイモン 34、自分 26
トバゴ Tobago
(説明 20分 プレイ時間 70分)
エッセンでもひときわ目立っていた特殊な形をしたボード。トバゴ島の宝を探し当てるゲームです。推理ゲームとジャンル分けされていますが、あらかじめ決まっているものを推理するのではないので、論理パズルゲームと言った方が良いかと思います。
島は、ジャングル、草原、産地、海岸、滝など様々な地形が組み合わさっており、またランドマークとしてのキャンプやモアイ像もあります。常に4種類の宝物が島のどこかに眠っており、プレイヤー手がかりカードを出して宝物のありかを少しずつ絞っていきます。手がかりカードは、特定の地形/ランドマークから1マス以内、2マス以内、あるいは特定の地形の中、外というようになっており、理詰めで宝物の場所が絞られてきます。特定の1マスに絞られたらそこにジープを走らせて発掘。手がかりを多く出したプレイヤーが宝を多く取れるようになっています。
またモアイ像の延長上には宝が発掘されるたびにアミュレットが現れます。これは非常に強力で、手がかりを使わずに宝物の場所を絞ったり、呪いの宝物から自分を守ったりできます。
サイモンはBGG Con でトバゴを遊んで非常に気に入って買ったそうです。候補地をカードで絞って行くところはオールドタウンに似ています。悪くはないのですが、カードを戦略的にプレイするということができるのかというと、どうなのでしょうか。おそらく慣れてくるとアミュレットが鍵となり、これで一気に宝物を特定、そして発掘という流れになるのでしょう。あとエンドゲームでは無駄になってしまう手がかりカードも多いのが気がかりです。
今回はある宝物に手がかりカードが8枚。そのうち6枚はサイモンのもので、これで彼の勝利が決定したようなものです。もう何度かは遊んでみたいゲームです。
結果:サイモン 51、チャールズ 42、自分 24
シルエット探偵 Kofferdetektive
(プレイ時間 25分)
サイモンの引っ越し祝いのプレゼントとして持って行ったゲーム。もちろん自分も遊んでみたかったということもありますが、なかなかよく出来たリアルタイム、パターン認識のゲームです。
ハバらしくコンポーネントが非常に凝っているゲームです。所持品は、帽子、シャツ、掛け時計、キャンドルスティック、額縁などで薄い黒いプラスチックで出来ています。ゲームの箱がそのままスーツケースとなり、底にある引き出しに所持品を入れて、スーツケースを開けるとこれらの所持品がブルーの半透明なパネル越しに見えるようになっています。ちょうど磨りガラス越しに見るような感じで、所持品一つ一つの判別は出来ず、全体の輪郭だけしか分からないようになるのです。素晴らしい作りです。
泥棒となったプレイヤーが8つの所持品から2つを極秘裏に盗んで袋に入れます。残りの6つをスーツケースに入れて準備完了。泥棒の左隣のプレイヤーがなるべく判別し易くなるようにスーツケースを振ります。泥棒はスーツケースをオープン。1分くらいだと思いますが、砂時計の砂が落ちるまでスーツケースのブルーの半透明なパネル越しに盗まれた2つを判別するのです。当たればひとつ1点。各プレイヤーが3回泥棒をして合計点を競います。
所持品は全部で13もあり、そのなかなら好きな8つを使ってゲームが出来るので色々なバラエティが楽しめます。また8つから9や10に増やすことで簡単に難易度を上げることも出来、色々な楽しみ方が出来そうです。
結果:チャールズ 10、サイモン 8、自分 8
ビート
けがわさんこんにちは。
シルエット探偵、欲しいんですが買えるショップが無くて悲しいです。
けがわ
ビートさん、こんにちは。
ハバの中でもかなりよく出来たゲームだと思います。ハバを扱っている店は日本に結構あると思うのですが、売ってなければ、そういうところで取り寄せてもらうという方法もあるかもしれません。
今回はギークのトレードでマジェランと交換したものを友人にプレゼントしたのですが、遊んだら自分でも少し欲しくなってきました。
すごろくや店主
けがわさんこんにちは。
『シルエット探偵』は残念ながらもう日本では売られません。
2008年の食品衛生法改悪により『シルエット探偵』を含むHABAの商品は膨大な費用が掛かる検査対象となってしまいました。この時点で、あまり売れないであろうタイトルは検査対象から外されます。
そして、HABAの砂時計に使われているPVC素材には問題がある可能性があるということで、砂時計が入っているゲームは(対象年齢6才以上のものを除いて)輸入販売できなくなってしまったのです。
けがわ
すごろくや店主さん、こんにちは。
砂時計に問題があるというのに驚きです。そういう難しい事情があったのですね。ハバ製品を扱っている日本のオンラインショップを幾つか見て回ったのですが、シルエット探偵がないのはそう言う訳だったのですね。勉強になりました。
それにしても、どういう法律なんでしょうかね。
ビート
そういう事情だったのですね!
すごろくやさんで以前は取り扱っていたのが無理になったというのはサイトの方で見ていましたが…残念です。