久し振りの自宅でのDCゲーマーズです。総勢10ほど参加。2週間前のコンベンション Congress of Gamers で知り合ったジェイソンCやTGCのジャックも加わって賑やかでした。
今回のテーマはアレアの評価の低い大箱ゲーム。つまり大箱の8-10番をプレイすることです。これは事前にサイモンが提案したもので、8番の氷河期はプレイできませんでしたが、9番の五番街と10番のラムと名誉はプレイすることが出来ました。特にラム酒と名誉は初プレイでしたが思いのほか面白かったです。その他にも未プレイだったギャラクシーや、アーティファクトというゲームのプロトタイプなど色々遊べました。
ギャラクシー Galaxy: The Dark Ages
(説明 5分 プレイ時間 50分)
以前からプレイしてみたかったギャラクシーを遂にプレイ。グランドナショナルダービー、タイタンアリーナに続くシリーズのゲームで最も複雑なルールです。さらにサイコロを振っての攻撃要素などもあります。ルールが複雑なので敬遠していたのですが、ローラが教えてくれるというので願ったり叶ったり。タイタンアリーナのレポートを前提に書こうと思います。
(グランドナショナルダービーのレポートはここ。タイタンアリーナのレポートはここ)
タイタンアリーナのクリエイチャーは、ギャラクシーでは宇宙空間のワールドと名前が変わります。骨格となるルールの主な違いは以下の通りです。(GND=グランドナショナルダービー、 T:tA=タイタンアリーナ、G:tDA=ギャラクシー)
カード構成
GND 各馬0-9の10枚ずつ
T:tA 各クリエイチャー0-10の11枚ずつに加え、3枚のレフェリーカード
G:tDA 各ワールド0-10の11枚ずつに加え、5枚のテクノロジーカード
最低値がタイのときの処理
GND 一番下に位置する馬が脱落しラウンド終了
T:tA G:tDA タイが解消するまで続ける
捨札可能な枚数
GND 脱落した馬すべて
T:tA 脱落したクリエイチャーを3枚まで
G:tDA 陥落したワールドのシップカードを1枚まで
ジョーカーでの特殊能力の行使
T:tA ジョーカーをプレイした時、ジョーカーの上にプレイしたときは行使できない。
G:tDA Ally をプレイしたときでも行使できる
各ワールドでもっとも高額のビッドをしているプレイヤーが特殊能力を行使できるのは同じですが、能力は多少異なっています。
Cylor: 陥落したワールドのカードを3枚まで捨てられる。
Divergence: 2枚目のカードをDivergence以外の場所にプレイできる。
Ecup Contact: 1枚他プレイヤーの手札を引き、手札から任意の1枚を渡す。
Erithizonian: 場のAllyカードを別のワールドに移動できる。
Felowi: Felowiにある以前プレイされたカードを1枚手札に加えることが出来る。
Imperials: 6以上のカードをプレイしたならば戦闘を仕掛けることが出来る。
Kha'Farjimmn: カードを裏向きにプレイできる。
Myrmidon: 一時的に誰か1人の手札を半減。
この他にも各ワールドのカードで0-5の数値のカードには特殊能力があり、ビッドに関係なく行使可能です。また6-10のカードをプレイすると、戦闘を仕掛けることが出来ます。他のワールドの現在のカードと数値を比べて、お互いのサイコロの目を足して負けた方がそのカードを捨てることになるのです。これが結構良く出来ていて、自分がビッドしているワールドを低い数値のカードで上書きされたときなど、戦闘で取り除くことが出来るのです。またビッドチップは上下に動いたり、戦闘や特殊能力で取り除かれたりするので油断が出来ません。
賑やかで、運の要素は高めですが、タイタンアリーナ(コロッサルアリーナ)が好きであれば一度は試す価値があると思います。
結果:ローラ 8、ジェイソンC 8、自分 7
ドメモ Domemo
1975年製。P.ハルバ(アレックスランドルフ)の知られざる傑作ゲーム。日本ではかなり有名ですが、アメリカではほぼ無名でギークを見ても評価をしているのは僕の知り合いばかり。それにしても面白いです。時間調整に3回プレイ。通常通りのバリアント「1枚当てる代わりに、すべてのタイルを一度に当てることが出来る。外れたら脱落」を取り入れてプレイ。最初は4人、そのうち5人で遊びました。ローラ、サイモン、ジェイソンC、ショーン、それに自分です。また夜遅くなって別卓でも何度かプレイされていたようです。
何度かプレイするときの為にスコアリングシステムを考えているのですが、残ったタイルの枚数がそのまま失点になる、というのはどうでしょうか?なにか良いアイディアがあれば教えて下さい。
結果
1ゲーム目:自分
2、3ゲーム目:ローラ
アーティファクト Artifact
(説明 15分 プレイ時間 1時間45分)
ニューヨーク五番街の説明をほぼ終え、さあ遊ぼうと思ったところでラリー到着。ニューヨーク五番街は4人までしかプレイできないので、とりあえず後回しとし、ラリーの持ってきた彼の知り合いのプロトタイプを試すことになりました。テストプレイなので詳しいことは書けませんがセットコレクションを軸にした考古学の発掘をテーマにしたゲームです。少々冗長でクライマックスに欠ける気がしました。いくつかのアイディアは悪くないので、これからどのようなゲームになっていくのか楽しみです。
結果:ラリー 7、ジェイソンC 6、自分 5、ローラ 3、サイモン 3
五番街 Fifth Ave
(プレイ時間 1時間35分)
ここでようやく五番街をプレイ。ボードは両面なのですが、簡単だとされる各地区に6プロットある方を使いました。このゲーム数回プレイしたことがあり、競りのシステムはなかなか独特で面白いです。数値4のカードを大量に使ってビルを3つ建てることを目指すか、あるいは数値6を1枚でビルを1つ建てるのを許してもらうか、などこのゲームならではの悩ましさがあります。一番の問題は、やはりスコアリングシステムが全く直感的ではないことです。自分のビルは最低でも1つ1点です。アクションを消費して(アクションB)店を周囲に建てると2、3、5、8点というようにビルの価値がフィボナッチ式に増えていくのですが、アクションを消費せずに競りでビルを建てた方が効率的です。どうしてデザイナーがこんな妙なスコアリングスキームを考えたのかふしぎではあるのですが、しっかり理解しないと店を建てるアクションばかり使われてあっという間にゲームが終わってしまいます。
今回はワイルドカードを得ることの出来るアクションCを一度も選択しなかった為、競りでは少々苦しみました。またスコアリングを発生させることの出来るアクションDはやはり使うのが難しく、3回ほどしか選ばれませんでした。建設中止のアクションは一度も起こらず、最後のセントラルパークは3つの店が同じ。わずか1点差で負けてしまいました。
ゲーム終了後に思ったのは、自分のビルがない地区でアクションDを選んでスコアリングするのも悪くないかもしれない、ということです。まだ他のプレイヤーのビルが1つしか建っていないようであれば、そのプレイヤーには1点か2点与えるだけ、その代わりにワイルドカードを合計で3枚も手に入れることが出来るのです。次回プレイする時にはこの作戦で行こうかと思います。
結果:サイモン 54、自分 53、ジェイソンC 46、ラリー 45
ベニスの仮面舞踏会 Maskenball Venezia
ここで、9人を2卓に分けることになったのですが、なかなか皆の意見がまとまらずに大変なことに。それではいっそのこと9人でも出来るパーティーゲームをやろう、ということで、僕が出したのがヴェネツィアの仮面舞踊会。5人から12人まで遊べるというちょっと変わったアドルングのカードゲームです。一時期はまって何度もプレイしたことがあるのですが、レポートを書くのは初めてです。
ラウンドの始めに各プレイヤーはランダムに12種類のジェスチャーのどれかが割り当てられます(写真参照)。ジェスチャーはあごを触るのとか、目に指を開いて当てるものとか様々ですが、かなり紛らわしいものも多いです。スタートの合図とともに、リアルタイムでゲームは進んでいきます。各プレイヤーは自分に与えられたジェスチャーを「さりげなく」他のプレイヤーに伝えながら、他のプレイヤーのジェスチャーを的確に当てていくのです。他のプレイヤーのジェスチャーを見抜いたら、テーブルの対応するカードを取って自分の前に伏せておきます。誰かが3枚伏せたらラウンド終了。ここで漸く答え合わせとなるのです。よって取ったカードが誰のジェスチャーなのかをしっかり覚えていなければなりません。実は記憶ゲームの要素もあるのです。
このゲームを「さりげないジェスチャーゲーム」に仕立てているのはなんと言っても得点計算のシステムです。
他人のジェスチャーを
正しく当てる 1枚につき1点
間違える 1枚につきマイナス1点 (2人以上が同じ間違え方をした場合は0点)
手元に残ったカード 1枚につきマイナス1点
自分のジェスチャーを
1人に当てられる 1点
2人に当てられる 2点
3人以上に当てられる 0点
間違えられる 0点
2人以上に同じカードで間違えらられる 人数分マイナス点
少々ややこしいですが、基本的にはジェスチャーを当てても当てられても1点入ります。しかし、3人以上に当てられると0点。よって「さりげなく」伝えることが必要になるのです。また2人以上が同じように間違えると、別のジェスチャーをしてミスリードした、とみなされ、その人数分だけマイナス点になります。
いざ説明して始めるときになって、皆、カードのジェスチャーが分かりにくい、とかカードをテーブルの中央に置くと遠過ぎて取れないのでテーブルの上にばらけて置こう、などと言いだす始末。ばらけて置くと、自分のジェスチャーのカードが何枚取られたのかが分からず、競技性には全く欠けるのですが、皆に押されてカードをばらけることに。これだとやっぱり探すのが大変で、ひっちゃかめっちゃか。仕切り直して今度はちゃんとテーブルの中央に12の山を作りました。
ゲームは3ラウンド続いたのですが、1ラウンド目でアンチュマンとサイモンが共に手のひらを上に向けるジェスチャー(写真右端)を僕のジェスチャーとして選んで2失点。続く2ラウンド目、3ラウンド目もこの2人は示し合わせたように同じカードを僕に当ててきます。あとから彼らの陰謀だと気づいた僕。合計6失点。これがなければ勝てたかもしれません。まあ勝ち負けを云々言うゲームではないのですが、それにしてもパーティーゲームでインチキをするとは!参りました。
結果:ローラ 11、ジェイソンC 10、アンチュマン 7、自分 4、ゲーリー 4、アラム 3、サイモン 2、ラリー 1
ラムと名誉 Ru(h)m & Ehre (Rum and Pirates)
(説明 35分プレイ時間 1時間25分)
アレア大箱で唯一未プレイだったこのゲーム。やる気満々のサイモンの説明でプレイスタートです。持っていた英訳はかなりひどいもので、プレイを諦めていたのですが、サイモンは何度か英語版を遊んだこともあるのでなんとか解読成功。
9枚のボードを適当に繋ぎ合わせて海賊が徘徊する街を作ります。ボード上には海賊船長(赤いコマ)がひとつ。これを皆で動かしていくことで得点源となるチットを得ていくのです。各自自分の海賊コマを10ほど持っていて、海賊船長を通りの角から角に動かすときにはその経路を自分の海賊コマで埋めなければなりません。つまり海賊コマはそのラウンドでの移動力となるのです。
得られるチットは様々で、地図の破片(2枚で得点となる)、ランデブー(恋人の待つ特定のマスに行くと得点となる)、見張り(自分の海賊が手元に十分あれば得点になる)、道具(各種最も高得点のものが得点になる)、酒場(サイコロでチットを取り合う、他プレイヤーの参加も可能)、宝箱とサソリ(サイコロでバーストしたプレイヤーがマイナス点)、など実に多彩です。他にも自分の海賊が増えたり、お金が増えたりするマスがあります。また表題にも成っているラム酒チットが2つもらえるマスもあり、これはサイコロの目が気に入らない時に振り直せるのです。ラム酒を飲んで勝負!といったところでしょうか。これらのチットは写真のように綺麗にケースに整理できるようになっていて非常に機能的です。ケースのふたがインターロックされるようになっており、ゲームの箱を揺すっても混ざることがありません。素晴らしいです。他のゲームもこのくらい機能的なケースが付いてくると良いのですが。
また、そのラウンドから離脱すると、残った自分の海賊を船に送り込むことが出来ます。ラウンド終了時にサイコロ勝負でトップ3(船内の寝ぐら)を決めるのです。何度も勝負所があるので非常に盛り上がります。このシステムはダイスゲームでは使われているらしいのですが、個人的には初めて見ます。面白いシステムだと思います。
とにかく、勝ち負けよりも雰囲気のゲームで、海賊に成りきって海賊らしいことをするのが楽しいゲームです。フェルトはここから3連続でアレア大箱を出していますが、後続のノートルダムやドラゴンイヤーよりも気に入りました。
結果:自分 71、ゲーリー 67、ジェイソンC 60、サイモン 40、アンチュマン 33
指輪物語ボードゲーム The Lord of the Rings - 拡張セット 敵たち Friends & Foes
(プレイ時間1時間30分)
今日の最後のゲームはジャックやアラムの希望もあって指輪物語ボードゲームです。友と敵をプレイするのは久し振りですが、上級のサウロン10から初めてしまい、最初から厳しい展開に。サウロンはあっという間に2マス進んで8に。ピピン(僕)はアイゼンがルドで脱落しました。残りの4人は次のヘルム峡谷になんとかたどり着くもののそこで一歩も進めず敗退。あとから今までのプレイ記録を見ると、友と敵の拡張でサウロン10からではかつて一度しかかったことがなく、それも軍事的勝利(敵をすべて倒す)でした。いつか指輪破壊の勝利を手に入れたいものです。その為にはブラックゲートのカードを入れて遊ぶと良いようです。これはプロもカードの一種で、ギークなどからダウンロードできます。敵カードのデッキの最後に入れておき、敵をすべて倒した後、特定の敵がよみがえるというものです。これによって軍事的勝利よりは指輪破壊の勝利になりやすくなっているようです。
結果:ジェイソンC(フロド)、ジャック(サム)、自分(ピピン)、ショーン(メリー)、アラム(ファティー)52(ボード上の得点30+倒した的22)
その他には、ウサギとハリネズミ、プエリトリコ、カルタゴの貿易などがプレイされていました。
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レポートが遅れ気味です。さらに、これからは多忙のため暫くレポートがあまり書けなくなると思います。ご了承ください。
Area51
けがわさん、こんにちは。
ボチボチご自分のペースで頑張ってくださいね。
また、楽しみにしてます。
ルペン
ベニスの仮面舞踏会はとても面白そうですね!
このインチキから考えると、間違いは何人同じ間違いがあってもマイナス点とした方が良さそうに思いますが、0点で助かることにもやっぱり意味があるのですか?
パーティゲームなのでそんな理不尽を感じる人が出ない方がいいですよ、きっと。