久し振りのレポートです。最近ゲーム熱が冷めていましたが、少しずつカジュアルなゲーム会に参加しています。今回は毎月第2金曜にメリーランド州ウォルドーフで行われるウォルドーフゲーム会です。夜7時開始で12時まで、なのですが、大盛況でみんな夜中の3時までさまざまなゲームを楽しんでました。
カッツェンジャマーブルース Katzenjammer Blues
人数が集まるまで3人プレイ。カードでカードを競り落とし、メルドをさらすので、タイミングを誤るとあっという間にカード不足になります。他の二人は初プレイだったので、その辺りをアドバイスしながら遊びました。ほぼ3人専用ですが、(2人も面白い)隠れた名作ですね。
ぼろ儲けカンパニー Reibach & Co.
(説明 10分 プレイ時間 35分)
次は5人で古典的カードゲームのぼろ儲けカンパニーをプレイしました。カードは10種類のビジネスが9枚ずつと2種類の特殊カード5枚ずつ、というシンプルな構成です。手番では3枚公開された場札からドラフトして手札にし、手札をビジネスの種類ごとにさらします。これを繰り返して、各ビジネスでの独占、最多、二番手を争います。
アクションポイント制で、場札を取るのも手札をさらすのも1ポイント。特殊カードと山札から取る場合だけは2ポイントです。手番はトータルで3ポイントなので、取る-取る-さらす、などという組み合わせが出来ます。
面白いことに、各ビジネスで最初にさらす1枚は「ビジネス基盤」と呼ばれ、それ以降のビジネスとは異なる種類でもかまいません。ビジネス基盤は皆なに見せてから、裏向きにして置きます。また、2種類の特殊カード、ワイルドカードとリスクカードが良い味付けになっています。リスクカードが置かれたビジネスは得点が2倍となりますが、それ以降はビジネスを足せないというリスクが伴います。
決算はゲーム中に3回。デッキにランダムに混ぜられた10枚の決算カードの4枚目、7枚目、10枚目がでた時に決算が行われます。決算カードが決算回数と同数しかないアルハンブラ(スティムトソー)やユニオンパシフィックと違って、決算カードが多数ある事で決算が近づいていることがわかり、運の要素が多少は減っています。ハイソサエティでも同様の手法(1回の決算に4枚のカード)が使われていますね。最後の決算が終わるとゲーム終了。このときにビジネス基盤のみが残っているとマイナスです。さらに手札は全てマイナス1点と数えるので、終盤は手札が残らないようなプレイが必要とされます。
基本的には序盤は独占を、中盤以降は次の手番のプレイヤーと同じものを集める事、などが作戦となります。場札の運が大きいとはいえ、十分に考えどころもある良いゲームです。改良点をあげるとすれば、山札からのドラフトは1アクションポイントで良いかなと思うところと、ビジネス基盤は人に見せない方が面白いかなというところです。あとはスコアシステムが少々単調なので、人が同じビジネスを始めるとスコアが高くなる方が良いかもしれません。
ボードの無いユニオンパシフィック(又はエアラインズ)と言ってよいと思いますが、こちらの方が面白さが凝縮されています。ムーンの作品の中では一番好きかもしれません。このゲームに限らず、ムーンは、カードゲームの方がボードゲームより面白いと思うのですが、どうでしょうか? カナルグランデの方が、サンマルコより面白いと思うし、エルフの王座は未プレイですが、エルフェンランドよりも良い評判を聞きます。
結果:ジョサイア 28、自分 26、ハリー 23、ノア 19、マイカ 18
ディ ハンドラー Die Händler
(説明35分 プレイ時間1時間40分)
今日のメインディッシュで、僕とハックは初プレイ。クラマーとウルリッヒのコンビがフィレンツェの匠の数年前にクイーンから出した作品で、時折、隠れた宝石、などと呼ばれているので期待していました。以前ドイツ製ゲームを買い始めた時に、ファンアゲインでこのゲームのセールをしていて、買おうかどうか散々迷ってやめてしまったので、ずっとプレイしてみたいゲームでもありました。
ボードには6つの町が描かれており、道路でつながっています。6種類ある産物を町から買って、ワゴンで別の町に運んで売却して差額を儲ける、という典型的なビジネスゲームなのですが、勝利条件はお金ではなくて社会的地位の向上です。といっても地位を保つためにも上げるためにもお金が要るので、形を変えた勝利条件といって良いと思います。
フェイズが多いゲームで、購買、ワゴン競売、産物搭載、運搬、馬が動いて特殊カードを得る、価格変動、産物売却、社会的地位の変更とあって、これを一定数の売却が行われるまで続けます。
細かいルールも多く、購買は3つまで、ワゴンに積めるのはワゴンの競売に買った人は3つでそれ以外は2つまで、とかいうあたりが、あまり意味のない制約に思えてなりません。また運搬は1-4のタイルを使っていくのですが、このシステムがあまり生かされてないと思いました。というのも各自2つ与えられる特殊能力が非常に強力なので考えても仕方ない部分が大きいからです。これならサイコロを振っても同じなんじゃないかと思ってしまいました。価格変動もクラマーらしくエルグランデやマハラジャのようなプロットディスクを使った同時ビッドなのですが、結局特殊能力で変えられてしまいます。ゲームの緻密である部分が、特殊能力で壊されてしまうというのはあまり気持ちがいいものではありません。
ワゴンの競りフェイズでは負けた人が買った人にお金を払って荷物を載せてもらうのですが、この読みを誤るとワゴンを競り落としても収入が入らず赤字となってしまいます。このあたりのバランスがなんだかなあと思います。
とはいっても、さすがに昔は有名だっただけあって、しっかり楽しむことは出来ました。特殊カードの解釈を間違えていて、何故か1位になってしまいましたが。
結果:自分(パトリッツア+2000)、ピート(パトリッツア+1300)、ハリー、ハック
キャッシュ アンド ガンズ Cash'n Guns
ここで子供たちに誘われて、久し振りのキャッシュアンドガンズ。5人で3回もプレイしました。みんなゲーマーの子供だけあって、飲み込みが早く、ブラフをかけてきます。基本ルールのみでプレイしましたが、今度こそは評判の良い特殊ルールも試してみたいものです。
第2版なのかスポンジ製の銃がオレンジ色でした。
カテナ Catena
(プレイ時間 2ゲーム計15分)
クニツィアのレアゲーム。家具を作っていたプロリグノが作ったゲームの一つで、他の3作が純粋なアブストラクトなのにこれだけは4人用の同時ビッドのゲームです。
ボードには1-4マスからなる列が7列描かれています。各列で最も多くのコマ(同数の場合はコマに書かれた数値の合計が高い方)を置くことが出来たプレイヤーがその列のマスの数だけ得点します。最終的に総得点の高いプレイヤーがゲームの勝者となります(ルールの解釈が間違っていたので加筆しました)。
各プレイヤーは0-10と星の12個のコマを持ちます。これを同時にビッドして最も数値の高いプレイヤーが指定されたマスにコマを置く、というだけのシンプルなゲームです。コマを置いたプレイヤーが次にコマを置くマスを指定します。
シビアなのがビッドは掛け捨てだということ。ビッドに負けたコマは捨てられます。唯一の例外が0で、必ず負けますが何度でも使えます。他の細かいルールも、1は10に勝つ、星コマをビッドすると後出しができる、ビッドが同数値の場合はそれらのプレイヤー間でビッドを続ける、などシンプルながらもスパイスが効いています。
きちんとマネージメントしないと、あっという間にコマがなくなってしまいます。そのあたりが子供たちには難しかったらしく、反応は今ひとつでしたが、僕は面白いと思いました。
クレイジー ダービー Crazy Derby
いわずと知れたトレンディーの動物版ですが、このバージョンは初プレイです。トレンディーの方が移ろい行くファッション業界を表していてテーマとマッチしているのでは、と思っていましたが、動物レースでもテーマとかなりマッチしている気がしてきました。こうしてみるとゲームとそのテーマというのは融通が利くものなのかもしれませんね。1ディール練習をしてその後3ディールで勝敗を争いました
結果(3ディール):自分 98、ノア 92、マイカ 91、ジョサイア 88、アリッサ 79
ポイズン Poison
(プレイ時間 計25分)
続いて毒投入ゲームのポイズン。これも単純ながらよく出来たカードゲームです。最も多く取ったスートは無得点、というのが効いていて、これによって最も数値の高いカードをプレイするのが必ずしも良いとは言えなくなってます。
結果(3ディール):自分 6、ジョサイア 16、マイカ 20、ノア 23、アリッサ 31
指輪物語 ボードゲーム Lord of the Rings
(プレイ時間 1時間5分)
最後は子供たちと一緒に指輪物語5人プレイです。このゲームは何度も遊んでいるので、ルールの説明もスムースに進みました。サウロン15からの初級ルールで、最初は皆勝手がわからず闇雲に進んでいたのでかなりダメージを受けてしまいましたが、3枚目のボードあたりから、きちんとイベントを読んでは、さまざまな解決法を考えているのが微笑ましかったです。この成果もあって、なんとか3人はマウントドゥームまで到着。しかしだれも指輪の破壊に成功できず、最後の最後で全員死亡(写真)。でもすごく楽しかったらしく、また来月も持ってきて欲しいとせがまれました。
結果:60点(指輪破壊失敗)
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