新・蒸気の時代と元祖・蒸気の時代

 海外からのビッグニュースです。メイフェアゲームズがルールをかなり改定した、新しい蒸気の時代を発売するそうです。メイフェア版はグラフィックスが刷新され、コンポーネントも変更されるそうです。ただし、旧バージョンとの互換性は保たれる予定です。ルールの変更点は次ぎの通りです:

 - お金関連(銀行)が簡略化され、いつでも借金ができる
 - ターンオーダーの競りの廃止
 - 収入トラックの税金による減収システムの廃止
 - 線路配置コストの簡略化
 - 新たな都市発展システムの追加

などです。ターンオーダーの競りの廃止はかなり大きな変更ですね。レイルロードタイクーンでも見られたように、ルールの簡略化が行われ、どちらかというと初心者向きにするための改良と思われます。まったく、別ゲームという感じもしますね。

 さて、ここでややこしいというか、蒸気の時代に新たな問題が浮上しています。蒸気の時代は元々、マーティン・ワレスがゲームデザインをしたのですが、ウィンサムゲームズが初期マップをデザインし、ルールのバランス調整やブラッシュアップを行いました。製造と販売はワレスの会社ウォーフロッグが担当しています。最近、ワレスはゲームデザインに集中するため、ウォーフロッグを解散しました。ウィンサムゲームズとしては、いまやベストセラーのひとつとなっている蒸気の時代の増版を願っても、ウォーフロッグが解散したためにそれができません。そこで、ウィンサム主導で2008年の発売を目指して、第3版の増版が発表されました。第3版は第2版のルールを元に、グラフィックスを刷新したものになると発表されています。これに、ワレスが待ったを掛けました。ワレスによると、販売権はワレス自身にあるので、勝手に発表されては困るというコメントを出したのです。話に食い違いを見せる両者なんですが、そこにメイフェアゲームズの新・蒸気の時代が発表されて、これからどうなるのか非常に興味深いところです。

ソース: BGG

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