DCゲーマーズ 2006.10.07 前編

今週のDCゲーマーズはジェイソンの家です。最近メンバーになったサイモンとダニーは車を持っていないので、うちまで来てもらって3人でカープール(相乗り)。



落水邸物語 Origin of Failingwater
(プレイ時間 40分)
OriginOfFailingwater.JPG前回プレイしたときはスコアリングを間違えていました。スコアはプラスとマイナスの足し算をしたあと絶対値を取るということ、また、無トリックのプレイヤー1人だけの時にはボーナスが入ること、という2点を完全に見逃していました。よってゼロサムのゲームではなく、全員0点かプラス点を重ねていくゲームです。プラスとマイナスのカードというより、青と赤の得点カードが合ってその差分が得点になる、といった方がわかりやすいかもしれません。トリックテイクの綱渡り(タイトロープ)の赤と青の棒に似てますね。

スコアリングシステムの変更だけでゲームの印象は結構変わるもの。落水邸もやはり正しいスコアリングシステムが冴えてました。それでも高得点を取るのは難しく、1、2、3点でなくて1、3、5点などの方が良いのかなあなどと思いました。

なお、英語のタイトルは作者のタクヤさんとDCゲーマーズのメンバーに相談して、フランクロイドの落水荘 Fallingwater をもじって Origin of Failingwater となりました。

結果:ダグ 6、ダニー 6、自分 4、ラファエル 2



ライフボート Lifeboat
(説明 25分 プレイ時間 40分&1時間20分)
LifeBoat.JPGスペインからのニューメンバー、ダニーが持ち込んだゲーム。漂流した船にはキャプテン、一等航海士、スティーブン卿、フランス野郎、ローレン嬢、キッドの6人が乗っています。岸に着くまで生き残るのは誰でしょうか?また自分の愛する人を守り、憎む人を死に追いやることが出来るのは誰でしょうか?チーパスにも似たコンポーネントのカードだけを使った交渉ゲームですが、なかなか楽しめます。

開始時には各自にランダムに6人のキャラクターが割り当てられます。キャラクターには強さと生き残り得点があり、弱いキャラクターほど得点は高いです。さらに殆どのキャラクターには特殊能力があります。さらに、極秘裏にLOVEとHATEのカードが一枚ずつ配られます。これは自分が愛するべき(守るべき)キャラクターと、憎むべき(死に追いやるべき)キャラクターが一人ずつ描かれています。なお、万が一自分が自分を憎むことになった場合は、精神異常ということで全員を死に追いやることが目的になります!

ボートに並んだキャラクターの順番が手番順となります。まずは順番に供給カードを操り人形式にドラフトしていきます。内容は、喉の渇きを潤す水、ライフセーバー、強さをアップする武器などさまざまです。最後のプレイヤーには選択肢はありませんが、その代わりにラウンド終了時に操縦カードを選べます。

次に、ボート上での位置(手番順)の交換を他プレイヤーに申し入れるか、他プレイヤーの供給カードを1枚取るか、ボートを漕ぐか、何もしないかの4択になります。面白いことに、手番順の交換を迫られたり、カードを取られることになったプレイヤーは、これを拒否をして戦いを挑むことが出来るのです。この戦いがゲームのエッセンスのひとつです。この戦いでは交渉によって他のキャラクターを味方につけて最終的により強さの高いグループが勝ちます。負けた方は傷を負い、死に一歩近づくのです。

ラウンドの終わりに、手番が一番最後だったプレイヤーはボートを漕いだ人数に応じた分だけ操縦カードを引きます。引いた中から好きな1枚を選ぶことが出来るのです。操縦カードには誰が船の外に放り出されるか、誰の喉が渇いているかなどが描かれており、放り出されたキャラクターは生き延びるためにライフセーバーやファーストエイドを、喉の渇いたキャラクターには水が必要です。カードにはカモメのシンボルのあるものがあり、これが選ばれると船は岸に一歩近づいたことになります。カモメ4枚、または生存者一人になった状態でゲームオーバーです。

1ゲーム目は5人プレイ。僕はローレン嬢となりましたが、与えられたHATEカードもローレン嬢。全員を死に追いやるために航海を長引かせようとしましたが岸についてしまい得点は低かったです。

2ゲーム目はマークが加わって6人。僕はキッドとなり自分と愛すべきフランス野郎(ラファエル)を守りながら憎むべきキャプテン(ダグ)からカードを取ったり戦いで反対側になったりと序々に弱めていきます。こうしてうまいことキャプテン抹殺を成し遂げたのですが、それからがちょっと長かったのでキャプテン役のダグは可哀想でした。6人がベストだと持ち主のダニーが言うように6人の方が面白かったです。

結果
1ゲーム目: ダニー 19、サイモン 17、ダグ 16、ラファエル 16、自分 8
2ゲーム目: ラファエル 29、サイモン 24、自分 22、マーク 9、ダニー 6



カルタゴの貿易商たち Traders of Carthage
(説明 15分 プレイ時間 1時間)
TraderOfCarthage4.JPGようやく製品版を遊びました。無料体験版とは色々とルールが変わっていて、かなり異なったテイストのゲームになっていました。カードはお金でも産物でも同じ数値なのは分かりやすくなったと思います。また、得点用の紙幣がなくなり、ボナンザ同様にカードを裏返して得点として使うようになりました。

プレイヤーはアレキサンドリアからカルタゴまで産物を買いながら運んでいきます。市場に並んでいる札から1枚取ってお金として手札にするか、全部をまとめて買うか、または将来のために1枚のカードを予約するかの3通りのアクションがあります。買うときには手札のお金から支払いますが、買った種類が船の移動と連動しているのが悩ましい部分ですね。決算は船がカルタゴに着いたときなので、決算のタイミングをみんなで操るのが面白いです。また、予約というオプションが加わったことでゲームに幅が出たと思います。

無料体験版では産物購入直後にもう一度手番がありましたが、それが無くなったことでゲームの感覚がかなり違います。もうひとつ、スコアリングが5ごとの切り上げのために、5のカードの威力がそれほどでもなくなりました。無理して5を買わなくても枚数を増やせば何とかなります。さらに海賊に襲われたときに在庫を守る、というプエルトリコの倉庫のようなオプションが出来たことで、2や3のカードをお金として取った方が良い局面もあります。

今回は無料体験版以来しばらく振りということで最初からルール説明。プレイではラファエルがコンスタントに決算で得点を稼ぎ、8点もの差をつけて勝ちました。ぼくは実績チップで遅れをとったのが痛かったです。

結果:ラファエル 23、自分 15、ダグ 13



カリフォルニア California
(説明 10分 プレイ時間 30分)
California.JPGアバカスから出ているシャハトのゲーム。このコンビはパリスパリス、チャイナ、ハンザなどどれも好きなゲームばかりですが、カリフォルニアはその最新作。シャハトらしい渋い中量級のゲームです。

プレイヤーはそれぞれカリフォルニアの豪邸のフロアプランを模したボードを持ちます。ボードににフロアタイルを敷き詰めると得点、タイルに見合った豪華な家具を買い揃えると得点、そして家具に魅せられて客が2人同時に来ると得点、というように色々な得点方法が絡み合っています。

場にはフロア・家具タイルがごちゃ混ぜに4つずつ2列、それに価値5のお金が4つ、合計価値20だけ置かれています。手番にはフロアや家具を買うか、お金を取るかの2択。フロアや家具の値段は場に置かれているお金の5分の1、つまりコインの数となります。お金を取ると次のプレイヤーのフロアや家具の値段は1下がるし、買うには高いし、というムガルに似た感じのジレンマが味わえます。お金がなくなるか、フロア・家具タイルが1列無くなるとラウンド終了。またタイルとお金をリセットして開始です。

面白いのは家具を買うとそのタイルの色に対応した客が来ること。客が既に1人以上いる状態でもう一人くると、プレゼント(1点)が客からもらえます。他のプレイヤーがその色の家具を立てるまで客はとどまるので、うまく自分のところに呼び寄せて、プレゼントを稼ぐのが大事です。この新しい家具に客が行くあたりが、ちょっとズーシムに似ていますね。

ジェイソンは同色フロアの家具をそろえてボーナスを稼ぎます。僕はタイミングよく客を引き寄せて常に2-3の客をはべらせ大量のプレゼントが手に入ったのですが一歩及ばず。これは何度もプレイしてみたい良いゲームです。

結果:ジェイソン 23、自分 20、ラファエル 19、ダグ 17



後編に続く

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