前編からの続きです。
エルグランデ El Grande
(説明 25分 プレイ時間 1時間30分)
ジャックが持参したエルグランデ。実はこれは僕がジャックに譲ったもので、元持っていたゲームとの初めての再会です。初プレイはポールだけだったのですが、一度はプレイするべきゲームだと思うのでエントリー。エリアマジョリティーの元祖とも言えるゲームで、これ以降エリアマジョリティーというジャンルが確立されていったような気がします。
アレックスが序盤でカードを巧みに使って高得点。それを3人で追う形になりましたが結局追いつけず。プレイヤー間にバランスを求めるゲームなので、序盤でこうなってしまうと結果が見えてしまうのが欠点だと思います。
結果:アレックス 146、ジャック 116、自分 99、ポール 85
ラッツィア! Razzia!
(説明 5分 プレイ時間 45分)
ラーの簡易版です。テーマはエジプトからマフィアになっており、テーマとシステムの融合としてはわかりやすいと思います。またカードゲームになったことで持ち運びしやすくなりました。その分得点チップもなく、紙に記録していかなければなりません。ラーが得点チップを使ったクローズドだったのに対して、ラッツィアはオープンというわけです。
ラーが180枚なのに対して、ラッツィアは120枚。さまざまなタイルもほぼ3分の2の枚数になっています。ラーの破壊タイルに該当するカードは無く、手番でカードをめくって状態が悪くなることはありません。あとオークションを始めるとき思わず「ラー」と言いそうになってしまいますが、ラッツィアではとくに宣言の言葉は無いようです。ラー駒もありませんが。
得点システムはラーをそのまま持ち込んだので、わかりやすいのですがちょっとバランスが悪い気もします。特にラーのモニュメントタイル(8種x5枚)にあたるビジネスカード(7種x4枚)は全7種揃わないとボーナスが付かないので、8種中7種でよかったラーに比べると相当無理があるような気がします。逆にナイルにあたる車は運転士が多いので得点しやすいですね。
今までは2人でしかプレイしたことがなかったのですが、4人でももちろん面白いです。いろいろ書きましたが、プレイ感はそれほどラーと変わらないのは、もとのゲームがしっかりしているからでしょう。
結果:ポール 37、ジャック 25、アレックス 21、自分 18
アンギャルド En Garde
(プレイ時間 30分)
クニツィアのフェンシングゲーム。今回は持ち運びやすい第2版で、細長いボードはカードを並べて作ります。ちなみに初版は布製のマット、リメイクのデュエルは3枚のボードをパズルのようにつなぐようになっています。このゲーム、基本、標準、発展の3種類のルールがありますが、前進攻撃のある発展ルールでプレイしました。
ボードには23マスあり、端にそれぞれ自分のコマを置きます。カードは1-5が5枚ずつというシンプルな構成。よくシャッフルして5枚ずつ配って開始です。手番には前進、後退、攻撃、前進攻撃の4通りの行動があります。前進と後退はカードを出してその数進めて手札を補充します。
「攻撃」は相手との距離が5以下のとき、その数値の数を1枚以上出します。このとき自分のコマは動きません。相手は同じカードを同じ枚数出して防がないとヒットされたことになって負けです。防いだ後は相手の番になりますが相手は補充できません。
「前進攻撃」は相手との距離が2以上10以下で可能です。1枚で前進して距離を5以下にし、その直後に攻撃します。この場合、相手は「攻撃」同様に防ぐか、または直後の手番を使ってに後退することができます。防御すると手番になるのですが、後退するとまた攻撃されてしまう可能性があるというわけです。
この2種類の攻撃を駆使して、相手をヒットするか追い詰めれば勝ちです。先に5勝することを目指します。
初版と第2版は同じルールなのですが、英語にも誤訳があったりしてルールが間違えているところがいくつかあります。オフィシャルサイトのFAQが参考になると思います(英語)。以下は誤訳やわかりずらい点のまとめです。
1:複数枚での攻撃に対する防御 英語ルール(初版)と日本語訳では、同じ枚数で同じ合計値になれば良いとありますが、これは間違いです。つまり3のカード2枚で攻撃されたら4と2、5と1などでは防御できません。3のカード2枚でのみ防御できます。つまり3枚で攻撃されたら防御不能なのです。
2:前進攻撃の攻撃部分 英語ルール(初版)と日本語訳では、前進攻撃の攻撃は1枚のみであるような書き方がされていますが、普通の攻撃同様に複数枚も可能です。
3:カードが尽きたときの判定 これは英語ルール(初版、第2版ともに)と日本語訳では触れられていない部分があります(以下のケースB)。最後のカードが引かれたらそのときの防御(攻撃、または前進攻撃が起こったとき)、または後退(前進攻撃が起こったとき)をしてゲーム終了です。これには以下の2通りが考えられます。
A:攻撃、前進攻撃がなかったとき、あるいはプレーヤーが防御したとき
お互い手札を公開して、お互いのコマの間の距離と同じカード(つまり攻撃できうるカード)を多く持っているプレイヤーの勝ち。それが同数のとき、また距離が6以上のときはボードをより遠くに進んでいたプレイヤーの勝ち。それが同数なら引き分けです。
B:前進攻撃があり、プレイヤーが後退したとき
この場合お互いのコマの間の距離は関係ありません。ボードをより遠くに進んでいたプレイヤーの勝ちです。同数の場合は引き分けです。
なおリメイクされたデュエルでは前進攻撃のルールがなく、カードが尽きたときの判定はボードをより進んでいたかだけで手札は関係ありません。そのかわり毎回の戦いに変化をもたせる特殊カードが8枚ついていますが、まだ試してないので面白いのかはわかりません。前進攻撃がなくても悪くはないのですが、あったほうが戦略に幅が出て面白いと思います。
ポールはすぐにこのゲームを気に入ったようで、コツも飲み込んであっという間に3-0に追い込まれました。そのあと僕も健闘したのですが負けてしまいました。
結果:ポール 5、自分 3
ロボトリー Robo-Tory
(プレイ時間 各15分)
カワサキファクトリーのカワサキさんの新作。良質のアブストラクトゲームを作るのは難しいと思うので、そういう意味では意欲作だと思います。もう何度かプレイしているのですが、プレイするたびに新しい発見があって面白いです。
中央にある赤、青、緑の3つのロボット。それをお互いの陣地(黄色と黒)に取り合います。(ロボットを取り合うのでロボトリーなのでしょうか?)ロボットは対応する色のキューブが隣にあるとキューブをエネルギーとして移動できます。このときキューブは捨てられます。緑色のロボットは赤、青どちらのキューブでもOKです。
手番にはキューブを置くかキューブを補充するかロボットを動かすかの3通り。補充と移動は一度にたくさんできるので、ゲームはスピーディーに流れます。こうしてキューブの補充によってどちらか1色が尽きたら終了。この時点で3つのロボットのうち最低でも2つを自分の陣地に引き寄せていれば勝ちです。
コンポーネントもしっかりしています。特にキューブを捨てるゴミ捨て場などR-ECOと共通の何かを感じます。ボードは箱とまったく同じ大きさなので、バウベルグのように、箱をボードとして利用するという手もあったかもしれません。
今回は先手後手後退で2ゲームプレイ。2度とも後手が勝ちました。
結果:ポール 1、自分 1
akio
お! アンギャルド、ルール間違ってたのか。
3がよう解らん。詳しい説明プリーズ。
けがわ
3のどの辺がわからないのですか?
山札の最後のカードが引かれたらゲーム終了ですよね。そのとき、攻撃、あるいは前進攻撃があったら防御なり後退なりをしなければなりません。(できなかったら負け)。そのあとの判定が通常は手札、進んだ距離、という順なのですが、前進攻撃>後退、で終わったときのみに限ってはカードは無関係です、ということです。
akio
なんか的を得んなあと思って、ルール読み返したらようやく解った。そっか、引いたら終わりじゃなくて、相手は一度攻撃権を得る訳ね。了解。