DCゲーマーズ 2005.05.21

DCゲーマーズというのはワシントンDC都市圏で毎週土曜日3時から集まって遊ぶ会です。毎週誰か会員の自宅で遊ぶということもあり、全くオープンではなく招待が必要です。ウォルドーフに誘ってくれたマイクHに頼んで招待してもらいました。3回出席すると会員全員の投票で正会員になれるかどうかが決まるそうです。今回の会場はマイクHの自宅だったこともあり、丁度いいということで参加させてもらいました。カウンターマガジンによく記事を書く方やゲームデザイナーの方もいて、なかなか刺激になります。



アール エコ R-Eco
(プレイ時間 15分)
R-ECO_1.JPGマイクHに「このグループでは多分みんな気に入るだろうから持ってきてくれ」と頼まれて持参したゲーム。とりあえず人が集まるまで4人で1ゲームです。初めてなのに飲みこみが早く、-2で止まったままごみだけ増えていきます(写真)。ゲーム中すでに「是非欲しい。」と数人の方から言われました。毎回1-2度しかやらないことが多いのですが、本来は全員がスタートプレイヤーとなるようプレイヤー数と同数をプレイして総得点を競ってみたいです。ちょうどトランプのトリックテイクをやるような感じで。

ところで「アールエコ」とはなかなか読んでもらえません。ハイフンに気付かないのかもしれませんが、必ずRECO=レコと読まれてしまいます。そして「どういう意味なの?」と必ず訊かれます。憶測で「RはリサイクルのR、ECOはエコロジーのECO」と説明するのですが(違ってたらごめんなさい)実はエコというのは和製英語だということに気が付きました。

結果:ラリー 7、マイクH 6、自分 4、ベス -1



80日間世界一周 In 80 Tagen um die Welt
(プレイ時間 1時間)
AroundTheWorld80Days_1.JPG6人になった所で6人でも出来る最近の好ゲーム、80日間世界一周です。以前、鷹村ナクトさんのところで遊ばせてもらった以来2度目です。ロンドンから西回りに世界を一周する旅人となって最短日数でまわることを目指します。ボードには雰囲気の良い世界地図のうえにあらかじめルートが書かれており、プレイヤーは皆、同じ経路を通ります。これをカードドラフトで得た手札を使って順番にクリアしていくのです。ちょっとオリエンテーリングみたいですね。

次の都市マスへの矢印には鉄道や船のロゴが書かれており、手札の鉄道と船には消化日数が数字としてかかれてます。例えば鉄道と船1つずつ必要な経路に鉄道4と船5をプレイすると9日間かかって進んだということになるわけです。よって他のプレイヤーも同じマスにいるのに実は時間軸は違うということがあり、タイムパラドックスのような居心地の悪さを覚えます。手番と時間軸は無関係なのに同じマスに同じ手番にいるということで探偵によって妨害を受けたり、最初と最後のボーナスがあるのもちょっと妙な感じです。まあ不思議な感覚といえばそうかもしれませんが。

補充されるカードは公開されている6枚のカードからドラフトしていくのですが、カードをを置かれていた場所に関連して特殊能力を得られます。「スタートプレイヤーになる」、「特殊カードをもらえる」、「手札を交換できる」、「気球(サイコロ)を使って移動できる」、「コイン(サイコロの振りなおし権)がもらえる」、「探偵の移動」などです。

他にも色々とルールはあるのですが、大事なものとしては、カードをペアで使う所。同種のカードが2枚必要な所ではペアを出すと消費日数は1枚分だけとなるのです。例えば船2枚のところで6と6をだせば12ではなく6日間のみ。これをいかに使うかが鍵だと思います。

今回は「特殊カードを得る」は全員の特殊カードを捨てるというカードが入っていることもあり、読むのも面倒だったので一切選ばず、ひたすらスタートプレイヤーが誰になるかを考えながらペア狙いでいきました。あとはあまり考えず、その時その時の最善手だけで勝ててしまいました。結果、66日間世界一周達成!

結果:自分 66、ダグH 75、マイクH 77、ラリー 78、ベス 88、クリスチャン 未到着



ザバンドールの王笏 Das Zepter von Zavandor
(説明 30分 プレイ時間 2時間15分)
Zepter_1.JPGここでもう1人到着。7人を3人と4人にわけて4人はルイ14世を、僕はマイクHとラリーと一緒にやってみたかったザバンドールの王笏です。最初この漢字の読み方が分からず、ザバンドールの玉葱(たまねぎ)と勝手に読んでいて、たまねぎってなんだ?武道館か?と思ってしまいました。ゲームのタイトルには難しい漢字って結構ありますね。フィレンツェの匠とかもフィレンツェの巨匠と勝手に読んでいたし。今思えばちょっと恥ずかしいですね。

Zepter_3.JPGこのゲームはアウトポストのリメイクらしいですが、ルールは多少変えてあるようです。テーマはファンタジーで各自異なったキャラクターを持ちそれをRPGのように成長させていきます。毎回経験を積んだりオークションで色々なアイテムを競り落としていきます。このオークションが唯一他のプレイヤーとの絡みがあるところで非常にソロプレイ感が強いです。まあキャラクターを成長させるというテーマなので仕方ないのかもしれませんが。それでも拡大再生産的にどんどん強く育てていくのは楽しいものがあります。手札制限のルールなどが細かくてちょっとうんざりしましたが、慣れてしまえばたいした事はないのかもしれません。コンポーネントは綺麗なのですが、使い勝手が悪く、マイクHはギークからダウンロードしたものを使ってました。カードも6と9の区別はわずかな影、あるいは数字自体の位置で分かる程度で困りものです。(写真の左が6、右が9です)

Zepter_2.JPG僕のキャラクターは確かエルフだったかと思います。キャラクターの得意とする部分を成長させ、一時的にルビーを得、しばらくは3人とも同じペースで進んでいたのですがだんだん出遅れてしまいます。終盤のコスト120もするカードを買うタイミングに乗り遅れてあえなく敗北。このカードはプエルトリコでいうコスト10のビルのようなものなのですが、買うタイミングは何度かやってみないとわかりませんね。

結果:マイクH 66、ラリー61、自分 46



アール エコ R-Eco
(プレイ時間 20分)
ここで皆でオースティングリルというテックスメックスの店で外食。戻ってきてマイクHが子供の面倒を見る間にリクエストで再びR-ECOをプレイすることになりました。新たにプレイしたクリスチャンとマークHにも好評でした。

結果:クリスチャン 8、ダグH 6、自分 5、マークH 5、ベス 3



ツタンカーメン Tutanchamun
(説明 5分 プレイ時間 20分)
Tutanchamun.JPG時間の都合で短時間ゲームを。6人だったのでツタンカーメンを提案しました。マイクHは持っているのですが未プレイだといいます。インストは僕。やはり悩ましいこのゲーム、6人だとなかなか勝てません。中盤だと思っている頃にクリスチャンがうまいことタイルを集めているのが発覚。気が付いたがもう遅い状態で彼の勝利でした。

結果:クリスチャン(勝利)



コヨーテ Coyote
(説明 5分 プレイ時間 20分)
Coyote_1.JPGここで息抜きのゲームということでコヨーテです。今回はうっかり自分のカードを見てしまうという初歩的なミスを何度か犯してしかられてしまいました。ボナンザでうっかりカードを並べ替えてしまうのと同じで配られたカードを見るのが癖になってますね。写真はゲームのあと、みんなでカード構成を検分しているところです。
(概要はここ

結果:マークH(勝利)



アース ミステリオルム Ars Mysteriorum
(説明 15分 プレイ時間 1時間50分)
ArsMysteriorum_2.JPGマークH持参のゲームです。パッケージはファンアゲインなどで見たことがあり、一度プレイしてみたいなあと思っていた矢先でした。マークHは説明もうまく、これだけ複雑なゲームをさらりと説明してくれました。テーマは魔術。5色ある魔術師のテントには同色の材料チップとアイテムカード2枚が置かれています。それぞれのテントから5色の材料チップを集め、それをもとに目的のテントで魔術を使ってアイテムを得ます。アイテムは組み合わせで得点(お金)が高くなりこの得点を競うのです。

ラウンドの始めに各プレイヤーは1-6のカードを持っています。そのどれかを同時にビッドして勝った人からそのラウンドの好きな手番順を選べます。どう考えても1手番目が一番計画通りに進むので得だと思うのですが、このゲームだと6をビッドし続けている限りずっと1手番目をキープできてしまいます。(タイブレークは前回の手番順のため)本当にこれでいいのか?と思いました。

次に手番順に特殊カードをドラフトします。この特殊カードが全部異なる種類で文字だけでごちゃごちゃ書いてあるので非常に面倒に思えました。特殊カードはどのフェイズで使えるかなど書かれているのですが、結構ゲーム自体を壊してしまうような強力なものがあり、このカードを抜いてのゲームとしては複雑なので意味が無いのでは?と思いました。まあ僕は特殊カード嫌いな部分があるのですが。

それから材料チップ集めです。手番決めに使わなかった残り5枚のカードを順番に好きなテントに伏せて置いていきます(写真参照)。5巡して全員置き終わったらオープン。モルゲンランドの洞窟の部分のごとく、一番高いカードが多くの材料チップ(1-3枚くらい)をもらえます。同点だったら次に高いカードがタイブレークとなります。

そしてメインの得点源となるアイテムカードの取得です。目的のアイテムがあるテントに移動するのにコスト(材料チップ)がかかります。何故か移動しないともっとコストがかかるので出来るだけ移動して好きなものを得られるようにします。ただし、他のプレイヤーが既にいるテントに移動すると高くなるので思わぬ出費で計算が狂うかもしれません。このアイテムカードはシドサクソンのビジネスのように5つの材料の様々な組み合わせで得られるのですが、全く同じアイテムでもカードごとに必要な材料が異なるのが面倒です。こんなに面倒にする必要があるのかなあ。もう少しすっきりしないとプレイアビリティーが悪いですね。

こうして得たアイテムカードは各自のアイテムカードコレクターボードに置き、ラウンド終了後とに得点となります。ビンゴのように縦横でのグループを集めるほど得点が高く、また高さ(つまり同じアイテムの枚数)でも得点が高くなります。3Dビンゴという感じですね。ラウンド毎にこのビンゴが得点されるので、ゲームの最初に得たアイテムほど重要です。こういう方式だと得てしてアンチクライマックスになりやすいと思うのですがどうなのかな。

正直言ってモルゲンランド+特殊カードドラフト+ビジネス+3Dビンゴという感じで、ごちゃごちゃしすぎててあまり好きなタイプのゲームではありませんでした。これだけ色々考えなければならないゲームなのに特殊カードで計画が根本からご破算になったときは本当に腹の立つ思いです。あとは自分のコマはアイテムカードを買うときにだけ関わっていて材料チップには関わっていないこと。これを何らかの意味で関連付けた方が面白くなったのでは、と思いました。まあこのゲームは好きな人も多いようなので、なんともいえませんが。

結果:クリスチャン 102、マークH 93、ベス 79、マイクH 77、自分 74

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