クニツィアのフリンケピンケ Flinke Pinke といえば、単純にしてジレンマたっぷりのゲームで、既に何度かリメイクされています。特殊カードが入って6人までプレイできるトール Thor 、0のカードを出すときに「ロコ!」と叫ばなければいけないロコ Loco! などが知られてますが、クアンダリー Quandary もそのひとつ。フリンケピンケとほぼ同時、1994年にアメリカで流通してたので厳密にはリメイクではなくフリンケピンケのアメリカ版と言った方が正しいと思います。ただし同じゲームとは思えないほどコンポーネントが豪華です。数年前にアメリカ東部ボードゲームショップ巡りをしていたときにペンシルバニア州ピッツバーグで発見。感激して買ってしまいました。普段は携帯性のあるフリンケピンケをプレイしてしまうので、なかなかプレイ機会がありませんでしたが、ついに8月3日に自宅で初プレイとなりました。
まず、コンポーネント。箱はかなり大きいです。昔のピクショナリーと同じサイズだと思います。(今はピクショナリーも少々小型化しています。) 中身はボードと数字タイル、クアンダリータイル、タイルラック、そして得点パッドがついてきます。数字タイルはフリンケピンケでのカードに当たり、クアンダリータイルはチップに当たります。ボードはプレイエリアでクアンダリータイルや数字タイルを置くのに使われます。ボードの中央にクアンダリータイルを積み、そこから放射状に曲線を描いて伸びるマス目に数字タイルを置いていきます。なお、2-4人用となっており、ラックも4つしか付いてきません。
ルールはフリンケピンケとほぼ同じです。カードをプレイする代わりにタイルをプレイし、チップを取る代わりにクアンダリータイルをとります。目立ったルールの違いは、まずクアンダリータイルが各色6つもあること。ちなみにフリンケピンケでのチップは各色5枚です。6枚あることによって特定の色をより多く取りやすくなっていますし、ゲーム最後の方でも取る色に選択肢があります。これはゲーム性としてはよいのか悪いのかは分かりません。さらに、クアンダリータイルの数が少ないプレイヤーへの2点はありません。それだけ自分がスタートプレイヤーのときにはできるだけ自分の手番でゲームを終わらせることが大切です。他にも2人プレイのときの使用カードの違いなどがあります。なお、昔フリンケピンケの誤訳でプレイしたカードと同じ色のチップは取れないというルールがありましたが、クアンダリーでもそのルールはありません。
実際にプレイすると、コンポーネントが違うだけで最初全く別のゲームをしているような不思議な感覚にとらわれました。カードをプレイしてチップを取るのと数字タイルをプレイしてクアンダリータイルを取るのとでは世界が違います。タイルの重みが手に心地よいです。ただ慣れてくるとゲーム自体はやっぱりフリンケピンケ、ジレンマ全開です。4人で規定どおり4ラウンドプレイ。最後に逆転してポールが勝ちました。いつプレイしても面白いですね。
moon
「プレイしたカードと同じ色のチップは取れない」って誤訳だったんですか(^-^;
「ロコ」はどのチップでも取れますね。
けがわ
以前ニフティーのfgameでも話題にしたことがありますが、Knizia本人が誤訳だと言っているので確かだと思います。ただ、間違った縛りありのルールでも面白いのでバリアントとしては楽しめると思います。