マーティン・ワレスのラ・ストラーダを数回遊ぶことができました。ラ・ストラーダはイタリアの街や村を結び行商のルートを開拓していくゲームです。ゲームボードは今年の流行なのかパーツ別に分れていて、メインになる地形タイルもモジュラー構造で好きな組み合わせで何パターンも遊べます。ゲームの主な目的は数多く行商ルートを都市間に開拓していくことです。ただし都市にはサイズが4種類あり、各都市から得られる得点はその都市に行商ルートを持っているプレーヤーの数と都市(村を含む)サイズによって変動します。都市に連結しているプレーヤーの数が少なければ少ないほど、得点を得られます。都市によっては村規模の小さい物もあり、そういった場所では得られる得点も少なく、また連結しているプレーヤーの人数が一定量を超えると得点はできません。
ラ・ストラーダには三つの地形があります。平原、森、山(丘)です。この地形に道を敷くにはそれぞれ建設費を消費します。平原なら金貨2枚、森なら3枚、山は4枚を要します。毎ターン、手番のプレーヤーは金貨6枚の予算を得ます。この金貨を使って都市間に道を敷くことになるのですが、道は必ず都市間を一気に繋げられなければ敷くことはできません。ですので、盤面ではお金を次のターンまで持ちこさなければ敷けない箇所も出てきます。しかも手持ちのお金は最大で10枚までなので、これを越える予算が必要な箇所には道を敷くことはできません。さて、このゲームで一番面白いのが道の形状です。道には直線と120度のカーブを描いた物と二つあります。この120度の道がまさに曲者でたとえば、隣合わせの都市から都市への道をつなげることは近くてもできません(他の都市を介せばできますが)。この道タイルを使って相手の進路を塞ぐのが主な戦略です。プレーヤーの一人でも道タイルを置けなくなった時点でゲームは終了します。
ラ・ストラーダの良いところは4人で遊んでも1時間は掛からない手軽さだと思います。長考はできるのですが、終盤になればなるほど、オプションは少なくなるのでそんなに時間は掛からないはずです。ですから、フィラーゲーム(なにかの合間に遊ぶゲーム)としては最適だと思います。雰囲気的には砂漠を越えてやマグナグレキアに似ているのですが、その二つのゲームよりセットアップが簡単なのが良いと思います。個人的に砂漠を越えては余り好きではないのですが、その一番の理由はセットアップの面倒くさいところてす。コンポーネントの面から言うと概ね良く出来ていると思います。ただし、各コンポーネントの色に若干の違いがあるのがちょっと気になるし、都市サイズを表す絵が判りにくかったのはマイナスだと思います。ゲームプレイは戦略的で悩ましい部分はあるものの、若干淡泊かなーというのが僕の印象です。なにしろプレイ時間が短いので、ちょうど盛り上がってきたぐらいの時にさっくり終わってしまうからです。あと気になった点は、初期配置で場合(盤面の構成)によってはスタートプレーヤーがかなり有利になることがあります。この辺のゲームバランスや戦略についてはもう少し遊んで様子をみたいと思います(2人と3人と4人プレイで随分状況がちがいますし)。うーん、マーティン・ワレスもコンパクトなゲームが出来るのですね、それにビックリというところです。
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