5月9日の日曜の夜、近所に住む友人のポールの家で、彼の同居人ソナムと3人でゲームをしました。まず、ラーを2回、サンファンを2回、そしてインダストリアを1回プレイした後、ちょっと前に購入(詳しくはここをクリック)して気になっていたレイルロードダイスをプレイできたのでレポートします。
レイルロードダイス Railroad Dice は株、鉄道ゲームとダイスをミックスしたちょっと変わったゲームです。大きめの地形タイルの上にダイスで直接線路を引き、自分が経営する鉄道会社の駅をたくさん建てて旅客を多く運ぶのが目的です。
コンポーネントは大量のレイルロードダイスのほかに、5つの鉄道会社の駅を表すカラーキューブ8-10ずつ、株券10枚ずつ、4種類の地形(平原、山岳2種、湖)からなる大きな地形タイル8枚とたくさんの小さな地形タイル、そして、勝利点となる旅客チップなどです。
メインのコンポーネントであるレイルロードダイスはどれも同じで直線の線路と曲線(90度ターン)の線路が2面ずつ、株のマークとはてなマークが1面ずつという構成です。手持ちのダイスはついたての前か後ろに置かれているかで役割が変わります。ついたての後ろにあるダイスはお金で、山岳や湖上に線路を敷くときや、駅を建設するときの資金になります。ついたての前に置かれているダイスは、線路になったり(直線、曲線の絵)、株を買う権利になったり(株のマーク)します。はてなマークはワイルドでどんな目的にも使えます。
ゲームは大きな平原タイル1枚と線路ダイス1つからスタート。線路がタイルの端まで延びると隣のタイルが選ばれるのですが、3枚目からは今まであった大きなタイルは取り除かれます。つまり大きいタイルは常に2枚しか場にありません。そのかわりに、小さなタイルで同時に全体図を作っていきます。取り除かれる大きいタイルにあった駅は、対応する小さいタイルに移され、線路はストックに戻されます。ゲームが進むにつれて、小さなタイルはどんどん伸びていき、大きいタイルは現在の線路が建設されつつある2つのタイルをズームアップした形になります。
不思議なことに線路は分岐することは出来ず、5つの会社が1本の線路を共有します。また、各鉄道会社はタイル1つにつき駅を1つしか建てられません。小さいタイルでの全体図には線路がなく、よって線路の繋がり方とは関係なく縦横に繋がったタイルにある駅の分だけ旅客チップ(勝利点)が入るので各自の様々な思惑が絡み合い、線路が延びていきます。線路上では離れていても隣のタイルだと隣の駅として数えるのが理不尽なのですが、ゲームとしてはよく出来ています。
手番には収益を得る、ダイスを振る、線路建設、駅建設、株券購入の5つのアクションを好きな順番で行います。
収益は自分の配下の鉄道会社の駅の総数です(最低4)。ダイスはついたての後ろのものとついたての前のはてなマークのものを好きな数だけ振ることが出来ます。ついたての前のはてなマーク1つにつき追加で1つダイスが触れるのが強力です。振ったダイスは全てついたての前に置き、面を変える事は許されません。これらの2つのアクションは手番中に一度しか出来ません。
線路建設はついたての前の線路のダイスを直接大きなタイルの上に置いていくだけです。ただし、山岳や湖上ではお金(ついたての後ろのダイス)が1-2必要です。タイルの端まで線路を伸ばすと、隣のタイルの地形が選べる上にボーナスとしてはてなマークのダイスが2つもらえます。駅建設では自分の鉄道会社の駅をお金を3-5支払って建てます。各会社はあらかじめ駅を建設する条件(平原、山岳、水辺など)とコストが決まっており、いかにうまく条件に合うように線路を延ばしていくかが鍵となります。駅建設は直接勝利点に結びつくので重要です。また、駅を建てるとボーナスとしてはてなマークのダイスが2つもらえます。株券購入はついたての前の株マークのダイス1つにつきどれかの会社の株を1つ買えます。最大株主がその会社を全面的に経営するので、株マークのダイスをためておいて一気にのっとることなども出来ます。また、ゲームが進むと、最大株主(経営者)から直接株を買うことも出来るようになります。これらの3つのアクションは手番中に何度でも出来ます。
手番が一巡すると旅客チップ(勝利点)を各自受け取り、そのあと現在の株の保有数に応じて経営者を更新します。こうしてゲームを続けていき、ある鉄道会社が全ての駅を建て切るなどの条件を満たすとゲーム終了です。ほかにもダイスが不足すると終了になるなどサドンデス的な要素もあるようです。
ルールは分かりにくいところが何箇所かあり、当然全員初めてなので戸惑いました。ポールと僕が2社ずつ、ソナムは赤の会社1つだけという展開で、どんどんとタイルを伸ばし駅を建てていたソナムがリードしていましたが、中盤に僕が青と紫の会社で合計11駅を繋がるように建てて逆転。その後、終盤近くになって各自がお互いの会社をのっとることになりましたが、思ったより株券でのダイナミクスはなかったです。ポールは最初あまり駅を建てず出遅れてしまい、良い所がなかったのでかわいそうでした。合計2時間半。最初ということもありますが、結構長いゲームですね。
ちょっとボーナスの「はてなマークダイス2つ」が強すぎるのではないかなあと思いました。これによって、一度出遅れると追いつきにくいように思えます。全体的にはとても独創的で面白いゲームだと思います。今度は違う戦略で、できたら4人でプレイしたいものです。
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