自宅ゲーム会 2004.01.17

1月17日に友人を2人呼んで自宅でゲーム会をしました。色々な関係で3人ゲームは3つ(うち2つはダイスゲーム)しかできませんでしたが、その分2人ゲームを色々と楽しみました。

先に来た香港系アメリカ人のスティーブと、まずはカルカソンヌ 城(ディ・ブルグ) Carcassonne: Die Burg をプレイ。クニツィアがアレンジした2人専用のカルカソンヌです。最初に得点ボードをかねた城壁を組み立て、その中にタイルを置いていきます。普通のカルカソンヌは1と2を一度ずつしかやったことが無いので細かいことは比べられないのですが、このディ・ブルグはタイルのつなげ方にかなりの自由度があります。ここは好みの分かれるところだと思いますが、自由な分戦略性は高くなったと思うので良いのでは。さらに、最後に余った城壁内のスペースも得点になるなど、いろいろと工夫が見られます。Puppiさん宅で初めてプレイして、その時は二人とも夢を追いすぎてかなり得点が低くなった記憶がありますが、今回はその教訓を生かして確実に点数を稼いでいき勝てました。スティーブはかなり気に入ったみたいです。

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続いて2人用アブストラクトのラー Ra を初プレイ。詳しくは先日書いたレポート、もうひとつのラーを見てください。

そろそろ来るはずの3人目がまだ来ないので、短くてすぐ終わる2人ゲームでそれなりに奥が深いストーンヘンジ Stonehenge をプレイ。クニツィアは、競りや陣取りの他に目立たない2人用のアブストラクトゲームを結構作っていて、どれもなかなか良く出来てます。加えて、ブラッツのコンポーネントは箱もコンパクトで良いものが多く、ストーンヘンジもアブストラクトゲームながら雰囲気が出ています。

各自1-6(1-3は2個ずつで合計9個)の数値が書かれたドルイドとモノリス8個を持って始めます。ボード上の各マスは3列の交点になっていて、手番にはドルイドをマスに置いていくだけです。置いた結果、ある列で自分のドルイドの合計が大きい方がその列にモノリスを置けます。こうして先に全てのモノリスを置き切れば勝ちです。面白いのは、列にまだ空白があっても、相手が勝つ見込みが無いことが立証できればモノリスを置く事ができます。この辺りはショッテントッテン/バトルライン Schotten-Totten/Battle Line に受け継がれているシステムですね。

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ストーンヘンジをプレイ中に漸く3人目のプレイヤー、アレックスが来たので、3人でフィノ Vino をプレイ。「豪商」のコンラードの作品で、豪商と同じくゴールドジーバーから出ています。以前一度プレイして、結構面白いなあと思って買ったのですが、それ以来プレイしてませんでした。最近こうやって、ちょっと前に面白いなあと思ったゲームをまたやることが多いです。

舞台はイタリア。テーマがワインなので、それならやっぱりフランスじゃないのか?と皆で言ってましたが、イタリアもきっとワインが有名なのでしょう(僕らが知らないだけで)。このゲームはコンポーネントが綺麗で、パステル調のイタリア地図が描かれたボードにはじまり、各自のブドウ畑の数を記録する紫色のブドウ駒、政府所有の畑の無料譲渡を表すワインボトル、そして今どの区域を処理しているのかを示すワイン樽と、なかなか洒落ています。ただパステル調の地図は機能的には見ずらいですが。

そんなコンポーネントとは裏腹に、内容はシビアなビジネスゲームです。9つに分かれたイタリアの地方にブドウ畑を買っていき、最終的に多くの畑を獲得したプレイヤーの勝利となります。ブドウは全部で5種類あるのですが、各地方では1人1種類しか育てることが出来ません。また同じ地方では他人と違うブドウを育てなければなりません。ラウンド毎に、2つの地方で畑を買うことが出来ます。これは同時ビディングで決めるので、誰がどの地方に畑を買いたがっているかを見抜く必要があります。その後、順番にブドウを売ってワインにします。毎回1種類しか売ることが出来ず、売った量によって、対応する畑の一部を犠牲にしなければなりません。そして、売った量に比例して、需要が下がり次のラウンドではそのブドウは安くなってしまいます。

面白いのは、畑には個人のものと、政府所有のものと、2種類あって、各地方で個人の畑が全て売れた時点で政府が残りの政府所有の畑を無料で譲ってくれます。このとき、その地方で1番多く畑を持っている人は1つ、2番目は2つ、3番目は残り全部なので、タイミングを見て2-3番目になっておくか、あるいは政府の畑を自分で進んで買って、2-3番目のプレイヤーの取り分を少なくしてしまうかのジレンマがあります。この無料譲渡が各地方で起こることがゲームの終了条件でもあり、プレイヤー同士の思惑によって、ゲームが終わったり長くなったりします。最終的には畑の数がものをいいますが、畑を得るにはお金が必要なので、基本的にはビジネスゲームです。今回3人プレイで、以前4人での時の方がバッティングや無料畑を巡る争いが面白かったなあと思ったら、箱の裏に「3-5人用、特に4人がお勧め」と書かれていました。今度は4人でまたやってみたいです。

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フィノで疲れた後は、アレックスのリクエストでエクストラ Exxtra をプレイ。キャントストップ Can't Stop冷たい料理の熱い戦い/ロブスター Die Heisse Schlacht am Kalten Buffet と共に、個人的には3大バースト系ダイスゲームだと思っています。実はエクストラは最初、面白くないなあと思って売ってしまったのですが、友人の家でやって面白さを再発見し再び買ってしまいました。一種のすごろくで、ちょっと変わった目の構成のさいころを2つ、手番に何度でも振れます。これでいいと思ったらさいころを0-5のはしごの上に置き、自分のより同じか小さい目のダイスがはしごの上方にあったら、それは全て追い出されます。次の自分の手番までに追い出されずに残っていれば、はしごの番号の数だけ進めることが出来ます。何度振っても良いとはいえ、XやXXが2度目以降に出てしまうとバーストで、それぞれ1、2マス戻ることになります。反対に、ぞろ目が出ると、その分だけ自動的に進めるので、振り続けてぞろ目に期待することも出来ます。キャントストップと違ってバーストの確率が一定なのが単調ですが、他人を蹴落とすか、自分を安全に進めるかという部分はなかなか良く出来ています。今回途中までかなり引き離されていましたが、一気に追いついてゴール。

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さらにもうひとつダイスゲームをしようということで最近よくやっているドラダ Dorada を2度ほどプレイし、スティーブは用事があるので先に帰宅。今度はアレックスと2人で色々なゲームを遊ぶことになります。

初プレイの3Dアブストラクトゲーム、アキシオム Axiom。今はアキシオム3000という新しい版が出ています。各自6個のキューブと2個の棒を持っています。各キューブは1-2面が出っ張っており、これが障害物になったり、他のキューブにはめ込む突起になったりします。各手番には自分の色のキューブを動かすか、自分の棒を動かすかができ、それぞれに色々な制限があります。コマを動かして相手の棒がいるキューブに自分の棒を進めると勝ちです。この日同じく初めてプレイしたラー Ra と同様、慣れるまではなかなか感覚がつかめませんでした。良く出来ているのはボードで、色々な角度から簡単に状態が見られるように、ターンテーブルのようになっていて、くるくるまわせます。

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アキシオム、写真がちょっとずれてますね


続いて、シーソーゲームのキピット Kippit です。各自大きさが4種類ある22個のキューブを持ちます。手番にはシーソーの傾きが上がっているほうに自分のキューブを積んでいき、傾いたら落ちたキューブを相手に押し付けます。こうして、全て先に載せきったら勝ちです。買ったときは斬新なゲームだなあと思ったものですが、慣れてしまうと簡単すぎてゲームが癒着してしまいます。つまり、傾いたときに崩れるように積み上げることがある程度うまくなると、ほとんどシーソーの上にキューブが残らず、延々とゲームが続いてしまいます。今回はテーブルも不安定で、アレックスが初めてということもあり、そういうことはありませんでしたが。

おそらくシーソーの中心に近い辺りにどんどん高く積み上げて行く作戦が有力で、一気に相手に大量のキューブを押し付けることが出来ます。ただ、シーソーが傾いて、崩れた後さらに傾いたとき(つまり、最初とシーソーの傾き方向が変わってない時)にはミスをしたときと同様、落ちたキューブを引き取るというルールでやっているので、あまり豪快に崩れて軽くなりすぎると、この反動が起こってしまいます。久し振りにやると、面白いですね。キューブだけでなく色々な形があればもっと面白くなるのではと感じました。

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もうひとつアクションゲームということで、磁石ゲームポラリティー Polarity。アレックスは初プレイです。もう何度かここで書いているので詳しいことは書きませんが、やはり慣れが必要なゲームです。

カードゲームでもしようかということになり、昔、狂ったようにプレイしたロストシティ Lost Cities を出しました。結構、久し振りにやったのですが、やっぱり良いゲームですね。ジレンマ全開といった感じです。多少のマイナスを食らっても他で8枚以上を目指す作戦が好きですが、早く逃げ切った方が良い場合もあります。このゲームは運の要素が大きいとか、点数計算が面倒とかよく言われていますが、絶対に僕が勝てない人がいていつもコテンパンにやられていました。点数計算は慣れれば暗算で出来ますが、クリベッジボードか何かを代用して、随時お互いの点数が分かるようにしたら面白いかなあと思います。今回はアレックスが初めてなので、ルールにあるように3ディールで決着をつけました。

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次にちょっと変わったアブストラクトのオリオン Orion をプレイ。ボードはプラスチック製でローターが5x5で25個ついています。この他に葉っぱの形をした4色のコマがたくさん付いてきてローターを回転させることにより、ボード上のコマを移動させることが出来ます。オリオンはこれで1-4人用のゲームを10くらい遊ぶことが出来、レースゲームから連結ゲームなど色々な種類のゲームがあるようです。今回はドラコ Draco とハイドラ Hydra を遊んでみました。ドラコは1人がコマ(ドラゴン)を脱出させ、もう1人は多数のコマ(騎士)でそれを阻止するゲーム。ハイドラはお互いに牽制しながらボードの両端を自分のコマで結ぶゲームです。もっと知りたい方はUnofficial Orion Home Page (英語、写真多数)を見てみてください。

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オリオンのドラコをプレイ中


ずいぶん久し振りのタムスク Tamsk 。ギプフシリーズの異色作です。各プレイヤーは砂時計を3つずつ持ち、手番ごとにどれか一つをひっくり返して隣に置き、その上からリングを置きます。このリングがイカリングみたいです。各マスはリングが置ける数が限られており、どんどんと手詰まりになっていきます。それだけだと、ただのアイソレーション Isolation の亜流なのですが(あるいは国産ゲームのポジット)、砂時計を毎回ひっくり返すところがポイントです。なぜなら、砂が落ちきってしまうとその砂時計は死んだことになり、もう動かせなくなるのです。

なかなか他のギプフシリーズに比べてプレイ機会が無いのですが、今回は2回続けてプレイし非常に緊迫して楽しめました。特に2ゲーム目は僕がアレックスの砂時計を2つも殺したにもかかわらず、場所取りがうまくいかずに負けてしまいました。もう少し続けてやるとどんどん戦略が見えてきそうです。

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最後にもう一度カルカソンヌ・ディ・ブルグをプレイして今日はお開きとなりました。3人で居た時間が短かったのでほとんど2人ゲームとなってしまいましたが、たまにはこういうのも悪くないですね。

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